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短歌7




眼裏に西日は染みつきこすってもこすっても強く赤く光るだけ



ここにいるみんなときょうだいだった日が確かにあったような気がする



やさしくて淡いものからいなくなる遠くの船の灯りみたいに



星屑が私めがけて落ちてくる斯くして命を加速させよと



(最短で死に向かうだけになりますが)不要なパートをスキップしますか?



その日から君の胎にはおびただしい孤独が宿り産まれては死に



人々が平和を祈る今日ですらまつ毛が上手く上がらないと泣く



俺たちにもう後がないと知った日の月の形によく似た檸檬



取り出した心にじっと目を凝らし傷ひとつなかった時の絶望



生れ落ちたその日の熱が残る指 前奏だけでお前を殺せる



一足も靴を買わない夏だった汚れてゆけない体掻きむしる





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