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My Hair is Badの好き曲について話したい



専門学生の時にあまり音楽そのものに興味がなかった私を、あっという間に引きずり込んでしまった、今よく聞く表現ならまるで、"沼"のようなバンド。

そもそもMy Hair is Badって名前がまずもうインパクト大だ。
"私の髪は悪い"、、、当時そこまで熟考しないで決めたそうで、本人達は後悔してるだなんて言っているけれど、この名前もマイヘア、という愛称も全部全部引っくるめて最高だから、その当時の彼らのセンスにスタンディング・オベーションしたい気持ちだ。

そんなマイヘア、好きな曲は?おすすめは?と聞かれるといつも少し困ってしまう。
というのも、私個人の思い出と絡めて好きな曲、が多いから。

なので人によって全くその曲の考え方、見方は違うとは思うけれど、もしかしたら、この記事を目にしてくれて、尚且つマイヘア気になるな、さてじゃあどの曲を聞こうか、と迷っている、そんなあなたへ。

これが参考になることを願って、文章として残しておこうと思う。




1.真赤

" ブラジャーのホックを外す時だけ 心の中までわかった気がした "

真赤と言えばまず誰もが思い浮かべるのは強烈なインパクトを残すこのワンフレーズじゃないだろうか。

私も最初聞いたのは学生時代、アルバイト先のみんなでカラオケに行った時で、誰が歌っていたかは覚えていないのに、そのフレーズがやたら耳に残った。

音楽的なことは何一つわからないし、きっとこれからも好きな曲は沢山増えていくだろうけど、この曲と出会わなかったらマイヘアを好きになることはきっとなかったと思う。

だから、マイヘアが新曲を出そうと、そしてそれがどれだけ好みであろうとも、きっかけであり特別な曲は真赤、それ一択なのである。




2.幻

本当に不思議な特別根拠もない話。
このシングルが出た頃に付き合っていた人も、マイヘアが好きだったから、買ったばかり、携帯に落としたばかりのこの曲を2人で聞いたその時に私は直感で思ったことがあった。

この人とはきっとこうなる。
この曲は自分だ、と。

そしてその直感は数ヶ月後、当たることになる。

" 一人で眠ってる 二人の痕が残っている "


当時はこの歌詞を聞く度に泣いていたので、若かったな、と思い返すとなんだかほろ苦い気持ちになる。
けれど、その記憶も含めて、幻は私の中で不動の一番好きな曲である。
そしてこれ、合わせて『運命』を聞くのも外せない。
何故ならこれは男女それぞれの目線の曲だからである。
雰囲気は違えど、その違いも合わせて楽しめる。



3.予感

共感するというわけではないけど、メロディーも背景が見えやすい歌詞も大好きで、ふと口ずさんでいるのがこの曲。

" オリンピック中止のニュースすら 聞こえないくらいに恋してた "

このワード、すごいと思っていて。
オリンピックが中止になるなんて嫌でも耳に入ってくるくらい大ニュース、それすらも聞こえないくらい、それだけ夢中で恋をしていた。
とにかくマイヘアはふと脳に引っかかるようなフレーズを歌詞に組み込むのが上手いのだ。

振り返れば辛いのも、結ばれないこともわかっていた。
自分が愛されるのは、相手が恋人に飽きた日だけ。
誕生日プレゼントでさえ、その恋人に怪しまれないものを、と考えるこの曲の主人公。
結局、その考えたプレゼントも渡せないまま、自分から連絡をすることが出来ない関係性の相手から、連絡が来るのをずっと待っている。

万人に共感される訳ではないけど、突き刺さる人もいるだろう。
ちなみにこの曲が好きなら、綾という曲も合わせて聞いて欲しい(予感はYouTubeに上がっていなかったけど、サブスクでも聞けるのでそっちで)。



4.愛ゆえに

一目惚れ e.p.というシングル名からもう既に最高なのだが、そのc/w曲として収録されているこちら。

少し前の曲なのもあって、なかなか自分が行くライブで聞けなくて、また聞けなかった、、と悶々とした思い出の曲である。
それ故に、やっとのことで聞けた日、始まりの音を聞いてもまさか、まさか、と信じられなかった。
今はもうライブに行かなくなってしまったけれど、愛ゆえにが聞けたあの日の感動がずっと忘れられない。
この曲はサブスクでは解禁されていないので、是非ライブで聞いてほしいと思う。

それからこの一目惚れ e.p.は先述した『真赤』、この『愛ゆえに』の他に、30秒のラブソングこと『クリサンセマム』、ライブでも比較的よく聞ける『悪い癖』という曲も収録されている。
この4曲を一枚のCDにまとめて世に送り出したマイヘアは天才だし、それがメジャーデビュー前だっていうんだからトンデモ恐ろしいバンドである。



5.また来年になっても

マイヘアはそれこそ先に挙げていた曲のようにストーリーが見えるものがピックアップされがちだが、割とこんな単語を爽快に連ねるような曲も多い。
私はとりあえず、仕事で落ち込んだ日と年末はマストで聞いている。

" 下向き 落ち込み ゲロ泣き それでもまつ毛は上向きにして 三日も経てば ケロッと元気になっちゃってたりしてね "

" 良くない日は良くないで良くない?ぽくない?ロクなことがなくない?ロクなこと?ナナなこと?テクマクマヤコン?それくらいテキトーでよいのだ "

この歌詞にどれだけ助けられたことか。
ずっとハッピーエンドを待っている、日常が忙しいあなたも、そうでないあなたも、とにかく一度は聞いてほしい(これもYouTubeはなかったがサブスクはあるので是非)。



6.最愛の果て

最愛の形って様々だ。
いつかのライブでボーカルの椎木知仁が「愛って何なの?俺が歌っていることは何なの? 愛なの? 歌い続けることが愛なの?」と放ったように、固定概念がないもので、だからこそ人によって全く違うものになる。

かつて、私にとっての最愛は許すことだった。
スマホのパスコードが変わっていても、会う頻度が、会話が、出かけることが少なくなっても、突然お風呂やトイレに携帯を手放さなくなっても、予定を直前に入った友達との飲みの予定でドタキャンされても、こっそりと他の女の人と連絡を取り合っていたのを知っても、尚、許した。
今となっては許せる訳のないことだけれど、じゃあ当時の自分が間違っていたかと言われると、すぐには頷けない。

自分のところへ帰ってくるなら、相手が少しのよそ見で前を向けるなら。
笑って許すよ、ちゃんとわかってあげる。なんて。
きっとこれも、私にとってのれっきとした愛の形だったのだ。

これもサブスクがあるので、是非そちらで。



如何だっただろうか。
もちろんこれに限る訳ではなく、何が言いたいかと言うとマイヘアはどの曲だって最高だってことだ。
昔の荒く若干の棘と恋愛がメインだった頃の曲も、最近の少し丸くなって、まるで人生観を覗き見ているような曲も、全て。
まだまだ紹介したい曲はあるが、それはまたいずれ気が向いた時にnoteに書こうと思う。

これを機にマイヘアのお気に入り曲を見つけて楽しんでもらえる人が1人でも増えたら、ファン冥利に尽きる。

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