脳内メーカー
わかるとは何なのか。わかっていると言いながら、わかっていない。わかっていて、わかっていない。近くにいても傷つくだけで、それを何度も繰り返すだけだ。わかっている。私の感情をわかっていて、まだ一緒にいたい。あなたの感情をわかっていなくて、また傷ついている。
でも、まだ、そばにいたいと吐かす自分に嫌気がさす。さすはなぁ、そりゃ。私を傷つけることに何の躊躇もない私に嫌気がさす。ここから先に何があると言う。ここより前には屍しかない。なけなしの自尊心を削って、何を手に入れた。
苦行で悟りは開けない。何も信じられないくせに、救われたい。今更救われたいのかよ。救われたいのなら、ありとあらゆるものを差し出して、証明する必要がある。見返りを期待していた。どうなったら、報われたと思える。私だけを必要とするあなたは疎ましいだけだ。
あなたが他の女と帰っていくときに、自分の価値を感じたい。私の髪を触ったときに、全部の意味を無効にしたい。すかしてるときに、いきなり女の子の気持ちにさせたい。かっこつけてない、他人のあなたに出会いたい。
どこで燃やせばいい。どこでなかったことにできる。ああ、ここで謝ってくれたら、あなたに幻滅できたのに。泣いただけで、ごめんって言ってきたら、今すぐ必要じゃなくなるのに。いつからいつまで必要なんだよ。こんなのは人生の一部でしかない。だけど、地獄のようだ。比喩になっているのか、これ。人生の一部が地獄だとしたら、残りは何だ。煉獄か。意味があったら、意味がなくても、これは人生の一部である。ちょっと泣けるだけだ。