kneel

たましいを探している。あると思っていた場所にない。眼鏡を外しても見つからない。探せば探すほど、見つからない気がしてくる。右側2段目の引き出しに入れたつもりだったのに、どこかにいった。引き出しの中身をひっくり返しながら、片付けることを想像して億劫になる。あったかどうかすら、確信がなくなっていく。

たましいをもう一度見つけることができたら、私にはたましいがあるということを証明した。あいは透過して、ここを超えていく。光の中で目を閉じて、まぶた越しに光を感じた。あったはずのものは、どこに行ったのだろう。あるとないの違いすら希薄になっていく。ここにあったときには何か意味があったのか。目を瞑る。瞑るんだと言い聞かせた。

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