ハマる瞬間
人生を左右するような、足りなかったピースがピタッとハマるようなそんな瞬間、皆さんにもありますか?今日はそんなハマった話。
初めての北アルプス本格登山。仕事とはいえ、ろくに装備のこともわからず、30kg近い荷物を背負い、初めての道を延々と歩く。景色を楽しむ余裕もなく虚勢だけはいっちょ前。それなりに体力は衰えないように気を付けているとはいえ、普段使わない筋肉は悲鳴を上げる。下見のための初登山は5月、雪質やルート確認のための1泊2日の強行スケジュール。翌日の筋肉痛を覚悟しつつ、初めて自分で張ったテント泊は2300mの雪の上。ちゃんと目が覚めるのか若干の不安もよぎりつつ泥のように眠った。
迎えた2日目。不思議なことに身体の疲れはさほどでもなく人生で一番といえるくらいの良質な睡眠とすがすがしい朝を迎え、そして見る景色。これか、と思った。人がしんどい思いをしてまでなんで山に登るのか全く理解できなかったけれど、そこに理由なんていらなかった。写真なんかじゃ伝わらないし伝わるわけもない。自分の足で歩いて辿り着いたからこそ見れる景色。
その神様の景色をのぞき見たとき、人生の足りない1ピースハマった瞬間。もちろん道のりは簡単ではないけれど、また見たいと思う景色がそこにある。
登山の詳しい話はまたいつか。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?