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儚く短い一生を愛する



ある人物の解説動画を目にし、文豪たちの生涯や代表作を知りたいと思い再生ボタンを押した。共に昭和の文豪だった。


初めて投稿した記事にも書いた通り、高校時代は理系専攻だったので文学には手を加えていない。


なんと言っても、古事記や漢文、筆者の気持ちを考える事がとても苦手で猫の手を借りても足りないほどだからだ。


が、心理学を学んでから、他人の気持ちを理解したいという思いが芽生える。


文学を学んでおけば良かった後悔の念もあるが、当時の夢から挫折したからこそ、この道に辿り着けたのだと思う。ポジ思考、大切。


1.文学とわたし


ある文豪のアニメに出会った。
それはバレンタインが終わった数日後。

誰かに振られた訳ではない。
今でも大人気な数年前の作品。


アニメ中盤辺りに出てくる、アライグマを相棒とする臆病な推理作家の男性がお気に入り。名前や佇まいには疑問を抱いたものの、この世に実在していたと知れば嬉しくなった。

アニメから人物を知り、漫画を購入。現在は自由研究と称して、実在した文豪についてまとめている。驚愕の事実が多いので気になる方はそのアニメを観て欲しい。

※後に私のオンライン美術館となる ' umuseum ' でも紹介する予定なので、是非こちらも注目して欲しい。



2.短い年月の中で


今回は、中島敦という男性について。33歳という若さでこの世を去った。当時であれば長い方なのだろうか。友達にいそうな名前だな、と親近感が湧いた。


アニメでの彼は主人公。初見だった私の脳内はクエスチョンマークの嵐。太宰や芥川などはぼんやり知っていたが、この人物は存じなかった。


友東京出身。生涯は朝鮮、横浜、パラオに住んだりなどしていたとのこと。当時のパラオは日本統治国。歴史にも詳しくないので、勉強になることがわんさか出てくる。



3.虎と人


中島敦のデビュー作「山月記」。

登場人物は2人で、小説では珍しいという。
李徴(りちょう)と袁傪(えんさん)。


またアニメの話になるが、夜になると人虎と呼ばれる虎に姿を変える。自分が街で暴れ回る虎だという事実は後の同僚に知らされることになる。

これは、作者が文豪をリスペクトしていることが故の表現法。他のキャラクターについても、小説中の登場人物や本人の性格を用いてアニメとして表しているものが多い。


「山月記」は李徴と自信を照らし合わせるよう、自己の心情を投影したものだと言われている。そう思い改めて読めば、自然に涙が溢れる。

亡くなるまでずっと小説を書き続けたいと思った気持ち。何かに勤しむ事で己を保つことができていたのだろう。


病気による死。自らを投げ入れる死。

どんな形であれ、遺された小説には生前の想いが詰まっている。後世への引き継ぎは、今を生きる人間たちの役目でもあることを胸に留め、今日も小説を読む。



4.死生観をお披露目


死は恐れていない。苦しみや痛みが苦手なので、ぽっくりと逝きたい。いつの間にか寝落ちしていたというような感覚で。


この歳でこんな思考を抱えていれば、ネガやら自殺願望あるのかと敬遠や心配をされる。

たった半生記という生涯でもいい。

ご飯、みそ汁、納豆。焼き魚もあると尚良し。充分な栄養、睡眠、運動を保ち、皆が健康な毎日を送ることができるのならば、わたしが犠牲になってでもそのように過ごしたい。


大きな欲は持たず、小さな欲はたくさん持つ。


「生まれた頃から寿命は決まっている」「明日は我が身」なんて、よく耳にする言葉。明日無くなるかもしれない1つの儚い命。1日1日を大切に、と祖母に耳タコなくらい言われる。


「後でやる」「明日やる」


発言は自由、行動に移すのは自分次第。


遠回りはいいが、後回しはしたくない。
短い人生でこの世を去るものたちに学んだ。


__


自分の青春や人生を誰かのため、自分のために捧げる人は素晴らしい。エンターテインメント、芸術や小説、研究に人生をかける者がいる。需要と供給が見合っているので、それはそれで素晴らしいことだ。


素敵なモノに出会う度、自分の死期は近いのだろうか、と縁起でもないことを考えてしまうのは私の悪い癖。




※わたしが描いたイラストです

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um.ゆむ
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