あなたの瞳が綺麗だから、私は自信を持つ

ないものねだりのこの世界。
あれが欲しいけど手に入らない。
お金がないから、お金があっても、どう施しても手に入らないものがある。

自分の容姿を意識し始めたのは、思春期と反抗期がせめぎ合った中学生時代。
当時はまだ少なかったと思うが、現代の中学生はメイクを始め美容に目覚める人が多すぎるのではないだろうか。
これは良いことであり、羨ましいと思う。

二重にしようとテープのりや絆創膏で粘り、顔の輪郭や頬肉がよくならないかとセルフマッサージをする日々。疲れた。思い通りにならない。

いざ二重になるも、瞬きをすればすぐ戻る。
三日坊主が3回続いた。三日坊主の三連休。
連休の逆だが、連勤ではない。
巷で囁かれるナントカ恐怖症ほど酷い思考ではないのだけれど。

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その当時、大人しく消極的な私に「現代っ子じゃないね」と隣の席の男子に言われた。
「未来から来たの？」とお茶を濁すような返事もできずに彼は去っていった。遠回しに「もっと馴染みなよ」と言われているようにも感じた。

その言葉を放ったキミは今どこで何をしているのだろうか。成功してればいいなと思いつつ昔の思い出に浸った。

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・ボディ・ニュートラリティ
・ボディ・ポジティビティ

これらは、ネット記事で知った言葉である。
文章を読んでみれば、包帯でグルグル巻きにされたナニカがゆっくり、ほろほろと解かれてるような感覚を味わえた。

両親から貰った大切な命。納得がいかない自分がやるせなく虚しい。親は全く悪くない。わたしの身体は父親譲りの部分が多い。母親譲りはどこ？と感じるくらいに。比率で表すならば、父7：母3。
だけれど、母の友人など他人から見たら「親子じゃなくて姉妹みたい」と言われるので、その時はガッツポーズをしたくなるくらい嬉しさが込み上がる。

両親は二重。わたしは一重。どちらかが一重ならまだしも、二重のダブルパンチなのになぜだろう。二人共整形なしの二重である。
生物基礎は好きだが理解ができない。一時期流行った「◯◯系男子」なども同等に理解不能。審議しようか。

染色体は46体（種？）くらいあったような気がする。

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テレビのCMやドラマで二重の幼い子供を見ると敗北感がある。「ああ、可愛い。素敵な人生を歩むんだろうな」と自分を軽視する。

頂いたこの命と体には絶対にしないと誓っているものがある。煙草、ピアス、自傷行為。以上3点。他にあったような気もする。

パーソナルカラーや骨格タイプを調べ熟知すると、どうやらイエベ春の骨格ウェーブということが分かった。
これらはまた別件。今回は容姿について。

コンプレックスと打とうとしたら、コンプライアンスという言葉が出てきた。通勤列車に乗る男性はとても苦になる場所。月経の辛さを理解する人が少ないのと同じくらい、その辛さも女性の私にもあまり分からない。
いっその事こと、男女を分けてしまえばいいと先日、弟が嘆いていたが容易ではない。

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メイクで芸能人の顔モノマネをするある女性が一世を風靡した。自分に似た人は3人ほどいると言うが、それを真似できてしまう世界線。椅子から転げ落ちるような感覚に陥る。

武器やネタにして生きる人もいれば、すっぴんブスと呼ばれる人でもメイクをすれば別人級に変わるなど文明が発展しすぎている。メイクは魔法。

私にとって、あの人のAは優れていて羨ましいと思っていても当の本人はAがコンプレックスとだいう事象も起こる。Bはそうでもないな。それに代わり、相手はBを武器にしていたり。

「可愛い」「綺麗」とこちらが思っていても高みを目指す者も多い。塔の上まで辿り着いていると言うのに果てしない宇宙を目指すかのように。

「ブスって思えばブスになっちゃう。可愛いと思うから今日も私は可愛いの。可愛いって言っていこう」と、ある女性YouTuberが視聴者に向けて発していた。

自分のダメな面も愛していこう。整形したけどこれが私。そんな彼女の前向きな姿勢に心が動いた。

コンプレックスは一生無くならない。整形をしてしまえばとも思うが、施したことによって以前凸凹だったモノが平面になるだけで心の奥底には残っている。と、私は思う。

平面な自分を演じているだけと言ってしまえばぐうの音も出ないのだけど。

気持ちも価値観も10年前と比べれば、だいぶ変わった。3日坊主でやめてしまい成長できない未熟な私がずっといる。

歯医者のギイイィィという金属音が嫌で何年も通えていないのも甘え。行こうと思えば行けるのに。
髪の色を変えるようにすぐ治せるものではない。

将来はコンプレックスと同棲していくのかもしれないね、と頭の奥で誰かが呟いていた。

' コンコンコン。やあ、こんにちは。
あなたはまだ意思が弱いですね。ガチャ '

どこからともなく聞こえる悪魔の囁き。そうだ、自分を好きになるための強化合宿を始めよう。

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※わたしが描いたイラストです