ケベックのバンド・デシネ紹介②アンドレ・マロワ(作)、ミシェル・エルマン(画)『Débarqués(上陸者)』
アンドレ・マロワはケベック在住のフランス人作家。作画担当のミシェル・エルマンは『Mile End』と『Nunavik』という作品を読んでいたので、作画もするんだ~と興味を持って取り寄せました。
読んでいて少し驚いたのが、21トリソミーすなわちダウン症のココ(目が(3 _ 3)の彼です)を指してmongolという言葉が使われていること。かつてダウン症は、外見がモンゴロイドに似ているとされmongolismeと呼ばれていましたが、最近さすがに見聞きしなくなっていたので。
そもそもこの運び屋たちは言葉遣いがよろしくない設定です。どうせわからないだろうと高をくくって、送り届ける2人のことを「積み荷(colis)」と呼んだりします。mongolも、カジュアルな場面では今も使われている表現なのだろうと推測されますね。マンガでしか学べないこともある。
以下にストーリーの核心部分を書きます。ネタバレを気にしない方はお読みください。
物語の冒頭とは力関係が逆転する、インパクトのあるラストです。
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