生きている痕跡を残してく
少し前までは「私は生きるの向いてないな」と思っていたし
だから死ぬしかないと思っていました。
18歳でうつ病と診断され、
20歳のときに身辺整理をしました。
簡単に言えば”死ぬための準備”です。
生きた痕跡をできるだけ消したかった私は
できるだけたくさんのモノを捨てました。
たまに書いていた日記、落書き帳
友人に書いてもらったプロフィール帳や手紙
なんとなく残していた成績表や自習ノート
まだ笑えている頃の私が写った写真、プリクラ
友人や元彼にもらったプレゼント
もう連絡を取らないであろう人の連絡先
とにかくたくさん捨てました。
結局21歳のときに「生きる」と決めた私は
32歳のいまも生きています。
でも、今もモノはあまり持たないようにしています。
写真もできれば写りたくないと思っているし
動画として自分の映像が残るなんて本当に嫌です。
でも、ある人と出会って最近その考えが変わりつつあります。
その人は私とは違う国に住んでいて
写真や映像を積極的に記録していて
それを躊躇いなく発信しています。
色んな世界を旅して
そこに住む人たちのリアルな暮らしや
それを体験する自分の姿、感じたことを
記録してさまざまなSNSで発信する。
自分の生き方と正反対すぎて
思わず質問してしまいました。
なんでそうやって記録を残すの?
なんでそれを発信するの?
するとこんな答えが返ってきました。
私の人生で好きな4つの過程がある。
1つ目は自分がやりたいことを見つけた瞬間。
2つ目は実際にやってみて、その過程を楽しむこと。
3つ目はその瞬間の感情を記録すること。
4つ目は自分の考えを世界と共有すること。
この4つが繰り返されることが私の幸せ。
なんて素敵なんだろう。
そこにあったのは純粋な好奇心と喜びでした。
今までどんなに綺麗な写真をや映像を見ても
ただ綺麗だなとしか思わなかったのに
この考えに触れた瞬間「私も記録したい」と思いました。
自分のことがまだ好きじゃなくてもいいし、下手でもいい。
その時のありのままを記録しよう。
写真、映像、文字、音声、方法はいくらでもある。
そう思えたら心がとても軽くなりました。
前は仕方なく写っていた写真も、ちゃんと笑えるようになりました。
素敵な考えを共有してくれた友人に心からのありがとうを。