匙投げ小説執筆法 2.何を書くべきか?
何を書くべきか?
基本的にあなたの好きなもの、興味の持てるものをテーマ、題材にしましょう。作者が自らの物語に興味を持っているか否かというのは、読者には如実に伝わります。興味を持てないものへのあつかいは雑になりやすいですからね。
仮に興味のないものをマーケティング的に書いて、いっときは当たったとしても、もし創作的に、商業的にうまくいかなくなったとき、モチベーションを保てなくなります。何よりも、意に染まないことをするのは、あなたの魂によくない。嫌いなことで成功してしまうのは、とても不幸なことです。
もちろん、小説執筆はお客さんのいるサービス業ですから、ただ好きなものを好きなように書けばいいわけではありません。
まず、あなたの物語をプレミス、つまり一文のあらすじにしてみてください。たとえば
“少年が恋をし幸せになる”
シンプルすぎませんか? 物語をプレミスにしたとき、ショーとして売りや見どころに欠けるようなら、再考が必要です。たとえば
“平成中期、少年が、娼婦のように振舞う少年に恋をし、そのために淫行教師と対峙せざるを得なくなるが、教師を退けて恋を叶える"
……まあ、人それぞれ好みはあるかと存じますが、私のいいたいことはわかっていただけると思います。大事なのは読者を楽しませようというサービス精神です。
見どころのあるプレミスが書けたら、それをアウトラインやプロットに膨らませてみましょう。
アウトライン、プロットについては、3.小説の設計図、をご参照ください。