「姉妹とシチュー」

「シチューに入ってるにんじんってかわいいよね」

「確かにかわいいね」

「あたし"にんじん"って名前も好きなんよね。かわいくて」

「確かにかわいいね」

「あんた適当に聞いとるやろ」

「そんなことないよ。かわいいにんじん早く食べなよ」

「…にんじんはかわいいけど味はあたしダメなんよ。かわいいパワーで補ったとしてもダメなんよ」

「しかも、見て。このにんじん小さいやつだと思ったら結構でかい。スープで隠れててわからんかった」

「しょうがないなぁ。わたしが食べてあげるよ。ほら、こっちに移して」

「いや、いやいやいや。そんなんダメよ。そんなん妹にさせるわけにはいかんよ」

「じゃあがんばれ。お姉ちゃんならできるよ」

「あ!せーので食べよ?せーので食べたらいけるわ」

「わかった、せーのね。はい」

「せーの!!」

もぐもぐ ごっくん

「食べれた!妹ちゃん食べれたで!」

「見てたよ。流石お姉ちゃん。すごいすごい」

「今日はいい夢見れそう♪」

「単純で何よりだよ」

それじゃあ

「「ごちそうさまでした」」

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