お母さん、お酒飲めるようになったよ。

この記事は、僕のお母さんへ、読ませるつもりもないけれど自分の心の記録として書いたもの。
僕のお母さんは僕のことが大好きで、でもメンヘラすぎて僕のことを縛り付けていた。僕は、その期待に応えられなくて家出して施設へ入所した。それから顔も合わせていない。そんなお母さんへ贈る手紙。

あのね、お母さん。
「大嫌いだ」ってずっと言っていてごめんなさい。
 僕のために怒ってくれていたのも、僕が大切なあまりに厳しかったのも、知っていた。お母さんもお仕事が大変で、お父さんもいなくなって頑張ってくれていたのも本当は知っていた。そんなお母さんも精一杯のなかで僕にお行儀を教えてくれてありがとう。風邪ひいた時におかゆ作ってくれてありがとう。
 それでも僕は、窮屈でたまらなかった。いつも過剰評価されている気がした。認められたいから頑張った。いつも理不尽を感じていた。怒られたくないから我慢した。もっと歩み寄れていたら変わったのかな。お姉ちゃんみたいに言い返せる人間だったら僕も家族でいれたのかな。
 いつも泣かせてばっかでごめん。大好きとは言えないけど、愛しているよ。本当は、仲良くしたかった。一緒に笑っていたかった。
 僕は今は一人暮らしして楽しく生きてるよ。お母さんもどこかで笑って生きていてほしいと願うよ。お母さん、望むような子になれなくてごめんなさい、産んでくれてありがとう、育ててくれてありがとう。
 恨み言を言おうと思えばいくらでも出てくるけど、これからは僕の人生だから、僕なりに生きていくよ。

それでも僕は、
いつか、仲直りできたらいいなと思うよ。
いつか、一緒に笑えたらいいなと思うよ。

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