平塚市議会傍聴記 03

2024年6月18日 議会運営委員会

ガチャピン(記)

議題「請願・陳情の受理及び付託について」 ~市民の会が請願書提出。「請願」されたら議論されなくてはならない~

「豊かな海と暮らす平塚市民の会(以下、市民の会)」が6月議会に提出した請願について、都市建設委員会に審議を委ねるかどうか(付託するかどうか)が議論された。

請願内容 以下の2点が含まれれている。
 「積水ハウスとの実施協定を延期し再検討してほしい」
 「計画の再検討の過程に住民を参加させてほしい」

ポイント! 請願は事業計画に反対するものではない。事業計画に慎重さを求めて追加の検討事項を要求している。提出した市民の会は「プール跡地だけの再整備」を求めており、事業計画自体に対する反対の意図は、これまでの活動にも市民の会の発行記事にもどこにも見当たらない。

着目するべき点は、この請願が龍城ケ丘プール跡地再開発について「積水ハウスとの実施協定を延期し再検討してほしい」「計画の再検討の過程に住民を参加させてほしい」という2点を求めているということである。

事務局(議会局)発言 ~みなし採択でよい~

まず事務局(議会局)が「再検討を求める請願は今回上程された議案に反対する趣旨である。この場合、先例ではみなす採択がとられている。議会最終日に議決の結果により、採択、不採択とみなして取り扱えばよい」と発言。

各市議の発言経緯 ~請願事項と議案内容の不一致は議論されるべき/先例に倣いしなくてよい、の押し問答に多数決を提案する推進派、多数決はいつ実施されるのか~

江口議員:請願事項は議案と一致しないので、みなし採択にふさわしくない。都市建設常任委員会で付託せずに、議会最終日にかけるのはなぜか。
片倉議員:先例に則って都市建設常任委員会に付託しなくてよい。
秋澤議員:事務局の提案の通りでよい。
山原議員:みなし採択でよい。
江口議員:請願と議案は一致しない。ずれについて見解を求める。
片倉議員:議会運営委員会で多数決で決めたらどうかという動議を上げる。ここで賛否をとってやるかやらないかを決めよう。

暫時休憩 ~議会記録に残さないための議論の時間。江口市議が山原議員に恫喝された。理由を知りたい傍聴者たち~

ここで諸伏委員長が突然に暫時休憩を宣言。
市長与党である清風、公明、湘南フォーラムは別室で密談を始めたが、江口議員が私も入れてほしいと入室した。その直後に江口議員を怒鳴る山原議員の大声を、廊下にいた複数の傍聴者が聞いたとの証言を得ている。

議会再開 ~片倉議員の提案の可否が決まっていた。それって正当な会議でしたか?多数決の「記録」はどこに?~

暫時休憩後に委員会が再開されるやいなや、「片倉議員からみなし採択を求める動議が出されたので本動議を直ちに採決する」と、諸伏委員長が宣言したのは驚きだった。
密室で市長派与党が集まり密談をし、片倉議員の発した動議を受け入れることを決めたのだ。密室で多数決が行われたのだろうか。
委員長と副委員長も密談に加わっている。
話し合いは密室ではなく議会運営委員会で行うべきだ。なぜならば議場外での話し合いは議事録に残らない。

江口市議の指摘 ~請願書の内容は、事業計画に慎重さを求めて追加検討項目を要求しているだけだ、反対ではない。反対と捉えて不採択とする理屈はおかしい。議論を求める~

江口議員が「言論を封じ込めるための動議を連発するのは非常に問題だ。議案に反対する請願はなじまないとするが、議案に反対する内容ではない。動議の撤回を求める。」と反論した。

問われる諸伏委員長の資質 ~江口市議を一貫して無視。委員長は議論に中立の立場とする一般解釈は平塚市議会には当てはまらないようだ~

しかし諸伏委員長は江口議員の意見を無視し、動議に賛成の議員の起立を求め、起立多数でみなす採択となった。

密談のための暫時休憩を取ったのは、諸伏委員長が自分の判断で収められなくなり、議会局と片倉議員の意向を確認する為だったと推測する。
親分である片倉議員の意向を呑んでしまうことは委員長の資質を欠いているといってもよい。

問われる平塚市議会の資質 ~議論とは?民主主義とは?~

少数派の議員の提案には取り合わず、議論を避け、動議を発して多数決に持ち込む手法を連発する平塚市議会の実態を見た。


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