ヴァレンシア海岸〜トルーナ村 あの夏の忘れ物をとりにPart2

※この記事はGBA作品マジカルバケーションのネタバレを含む再プレイメモ日記です。一部普段書いている日記から転記。

9月9日

 本を一冊読み切った余韻なのかなんなのか、夜は本を読むという気に何故かならず、やりたいと思っていたマジカルバケーション再プレイの続きをしようとDSを取り出し、充電器を探したらどうしても見当たらなかった。困って、諦めて、WiiUのバーチャルコンソールで最初からにする。当初計画していた通り属性は獣で。
 マジカルバケーションを再プレイしてその記録をするというのがnoteで一度やろうと立ち上げた企画だったけれども、遊んでいると、もうそんなのほっぽり出して気ままに物語に没頭していようかな、という気になってくる。マドレーヌ先生の何気ない説明台詞の、メニューの説明で、「先生が言ってるメニューは、自分自身がどう生きていくかが書かれたメニューのことよ」というのが妙に響いて、やっぱりすごいなこのゲーム、と改めて感心した。ただのメニュー画面を「自分自身がどう生きていくかが書かれたメニュー」というテキストにする、発想。
 昔はカシスをはじめキャラの好みが偏っていたけれども、今は全体的にみんな可愛くてならず、やっぱりマジバケは楽しい。


9月10日

 夜はまたマジバケ。前述した楽天スーパーセールでカラフルなマスクを見ていたら秋の新色に「ピスタチオ」「カシス」「ショコラ」と並んで、その他もマジバケを彷彿させるものが並んでいて、浮き足だっていた。
 光のプレーンに突入し、ピスタチオと合流し、更にアランシア、キルシュと出会って中ボスのヴァルカネイラと戦闘し、洞窟を出たところで止めた。序盤はキャラが少ないせいか、キャラクター(主にピスタチオ)が積極的に主人公に話しかけてくる。なのでピスタチオでつい遊んでしまう。一緒に戦おうと言われてつい「いいえ」と応えて「イジワル言っちゃイヤだっぴ~~~~~~~~~~~~~!!」と叫ぶ彼をにこにこと見つめる。
 しかし急にこんなわけのわからない世界に飛ばされて、魔法の力はあるとはいえ、それぞれ考えて行動し町を探したり仲間を探したりできる彼らは既に立派で勇敢だった。


9月15日

 トルーナ村の殺パペット事件イベントの終始を見る。何度見ても、この可愛らしいグラフィックのゲームで最初にぶつかるイベントとしてはかなり重い。誰も救われない。ティラミスがイベント中でパペットを殺すまでに既に五人殺されていて、つまり彼は六人のパペットを殺したということになり、さほど大きくもない村であるから、彼を許すのは難しくて、ミルフィーユはこれ以上傷ついたりする姿を見たり、悲しい気持ちばかり心につめこんで生きていくのは嫌、とはっきり言ったけれども、殺されたパペットの家族は無念をどこにぶつけたらいいのだろう。そうした、家族が殺された、といったような台詞は出てこないのだけれど。シフォンとミルフィーユが爺と孫といった関係性にあるし、ティラミスとムースは言うまでもなく兄弟なのだから、パペット族にははっきりとした家族という概念がある。でも、パペット族って、どこか、他人は他人、みたいなところもあり、それは滅びゆく種族であることの自覚というか、全体的に受容している姿勢なのかもしれない。滅びゆくのが神様のさだめと大きくシフォンは言ったけれども、パペットが死んでいったのは青年の個人的な殺戮で、それもまた神様の定めたことになるのだろうか。はやかれおそかれ、個人にかかわらず、滅びていく運命。救われねえ~。そこがこのイベントの良いところでもある。

 今まで気にしていなかったのだけれども、モブの、ショップ前にいるパペット、事件前は「男はココロイキ! 誰でも死ぬときゃ死ぬ!」と奮い立たせているのか諦めているのかやや判然としない空回りな台詞を言っているけれども、事件が終わると「無力なモンだよなぁ・・・・何の手も打てねぇとはなぁ・・・・」に変わるのが、つまり彼らに流れているのは諦念で、ますますこのトルーナ村が錆び付いていくみたいだった。

 この場面にもしもカベルネがいたらどうなっていたんだろう、と昔から考える。どうなるもなにも、彼もトルーナ村のパペットたちからしてみればよそものだから変わらないだろうけれども、シャルドネを喪って落ち込んでいたカベルネがこの村にきたならば、引きずられていくのか、それとも元来の彼は明るい前向きな性格なのだから揺らがないのか。いずれにせよカベルネの人生に大きな影響を与えそうだ。
 キルシュの、時間が止まっていて、それでいて少しずつ壊れていくような村、という旨の台詞はマジバケ全体でもすごく印象的なものの一つ。

 スノウヘア戦に備えて「ホメテヤル」古代機械に話かけつづけてレベリング。「オマエ、エライ!」と延々言ってくれる古代機械にハグしたい。スノウヘアに備えて、キルシュがヒートフォンデュを覚えるまで粘る。防具のせいでもあるのだけれども、キルシュが一番遅く、なかなか魔法の経験値がたまらず時間がかかった。ピスタチオだけ軽々とくるみんこを覚えて、他のキャラも次々と新しい技を覚えていく。ようやくヒートフォンデュを覚えた頃にはお金も序盤にしては大層なことになっていたので、トルーナ村に戻ってとーしかに1000ブラーお預けした。レベリングの間に、一回気絶。途中、気絶ゼロを目指して成績表Sランクを目指したいとまた性懲りもなく高度な目標を立てかけたが、レベル上げの最中にアランシアが気絶した時、最後にセーブしてから随分と時間が経っており、それを巻き戻す気力がなかったので気絶に関しては諦めた。スノウヘア戦直前でガナッシュの防具を全部剥いだら遅かったキルシュよりも更に遅くなって笑った。普通のレベルも魔法レベルも十分だったので、スノウヘア戦はスノウヘアに申し訳なくなるほどあっさりと終わった。

 悲しい事件の顛末をきちんと見届けて、愛の精霊と仲良くなった。ペシュが恋しいです。

たいへん喜びます!本を読んで文にします。