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サステナブルな食の未来に向けた、革命の足音が聞こえた

皆さん、こんにちは!
CarpeDiem株式会社の海野です。

タイトルの通り、サステナブルな食の未来が実現するための、革命の足音が聞こえたので思わず筆をとっています。

申し遅れましたが、子会社でもあるSustainable Food Asia(以下SFA)の代表も務めており、
普段はSFA公式noteで諸々と情報発信させて頂いておりますが、
今回は個人的な想いということもあり、こちらで。


皆さん、海藻はお好きですか?


今日は、SFAでもご一緒に色々とお取り組みさせて頂いている仲間であるシーベジタブル(通称シーベジ)さんが引き起こした革命の一歩について触れさせてください。

シーベジさんは美味しい海藻を陸上と海面で生産しながら、未来の食づくり、海洋環境課題への取り組み、多様性の保全、などを実現しているスタートアップです。

我々の運営するサステなおむすびでもすじ青のりを使ったお味噌汁をご提供しています。

サステなおむすび@虎ノ門

シーベジタブルさんのことが気になる方は、是非この動画を見てください。
僕はこの動画見て泣きました。


シーベジさんはまさに海藻の雄。


代表のトモヒロさんのXはこちら


そして、今回私が衝撃を受けたのが、伊勢丹と三越で開催されていた、シーベジタブルさんのコラボイベントです。


「ああ、海藻屋さんの催事があったの?」

と思われたそこのあなた。
そうなんです。だけど違うんです。

個人的にこの企画は未来の食の在り方を変える、
パラダイムシフトを起こす呼水となると確信しました。

この催事の何がすごいのか、簡単に記載させてください。
主には下記3点かと思います。

①バイヤーさんの想いが新たな価値提案を生み出した!

海藻ベンチャーであるシーベジの意義と美味しさに共感し、伊勢丹/三越のバイヤーの方が企画をボトムアップで仕掛ける

②前代未聞の巻き込み!デパ地下が海藻祭り!

伊勢丹、三越のデパ地下食品売り場を21日間ほぼジャック。120店舗以上がシーベジコラボ商品をつくり、170を超える商品が会期中販売される。そもそも伊勢丹と三越を跨いだ企画は歴史上初

③巨匠たちが動いた!海藻で紡ぐ想い。

老舗の和菓子屋さんが初めてモナカに手を入れて海藻モナカを作る、超有名洋菓子屋さんがコラボメニューをつくるなど、様々な方々が共に本企画を展開している

各店舗のコラボレーションの取り組みの様子@伊勢丹

様々なコラボ商品@伊勢丹


様々なコラボ商品@伊勢丹


概観としては上記なのですが、じゃあ上記の何がすごいのかというと、

①新しい食の提案をするために、ミドル/ボトムアップで本企画が始まったこと


サラッと書きましたが、ここがめちゃくちゃ大きいと思っています。何よりも素晴らしいと感じたのは伊勢丹三越のバイヤーの方々の考え、取り組みです。
シーベジの現場に訪れ、その取り組みの重要性と美味しさと可能性に共感し、これを伝えようと前のめりに動いてくださったことです。

「海藻の意義はわかったけど、それをお客さんに伝えるのは難しい」という率直な感想を伝えてくれたときに、真野さんが、「難しいから俺たちがやる意味があるんじゃないか」と言ってくれました。これがすごくしびれる一言で。

三越伊勢丹「EAT & MEET SEA VEGETABLE」〜はじまりの物語〜【前編】
https://seaveges.com/blogs/mi-interview/discussion-1

小売の現場は戦争です。コンビニエンスストアなどに並んだ新商品は売れ行きを見ながら2週間で棚落ちすることもままあります。
売れることが正義であり、新商品が各メーカーから出続ける中、売れなければすぐに入れ替えられる世界です。
そんな厳しい世界の中で、売れるかどうか定かではないもの、実績がないものを顧客に提案するということは、それだけ現場としてはリスクが大きく、様々な調整が必要であられたのではないかと推察しております。
また今回の特徴である、様々なテナントさんを巻き込んだこともすごいと感じています。この取り組みをすることの意義や可能性を伝えることができなければ、各社リスクテイクすることはできなかったと思います。関係者が多い分、並々ならぬ対応があられたと思います。感服です。

真野:僕たちは直接ものを作ることはできないので、本当に意味のある取り組みをいち早くキャッチして、一緒に伴走していくというのが小売りの重要な役割だと思います。そういう意味では、「海藻は、絶対にうちが先にやりたい」と思いました。

三越伊勢丹「EAT & MEET SEA VEGETABLE」〜はじまりの物語〜【前編】https://seaveges.com/blogs/mi-interview/discussion-1

こんなにも厳しい世界であるにも関わらず、このような小売の在り方、役割を説いてくださっていること。これは本当にすごいことだと思います。

詳しくは是非こちらをご覧ください。


②海藻の魅力と底力。120店舗を動かすポテンシャル。シーベジタブルの底力。

今回の企画のキーワードは「共感/Empathy」、だと勝手に感じております。
西伊豆のシーベジタブルの拠点にバイヤーの皆様が訪れ、その現場を知り、想いが動き、情熱に火が付いた。
そんな心を動かすリアルな体験があったからこそ実現したのだと思います。

どんなに素晴らしい野菜やお肉、魚といった素材があったとしても、120店舗とコラボしている様子を皆さん想像できますでしょうか。
一方で海藻でそれが出来るのか、というとそれも正直イメージできない人の方が多いと思います。

そういう意味でも、今回の取り組みがここまでのものになったのは、関係者の皆さんの情熱が引き起こした、シーベジさん、バイヤーさん、各店舗の方々といった皆様の多大なる努力の結晶だと思いました。

右原:これまでは、バイヤーたちは、自分たちが企画した商品に対して「どこに企画のポイントを置いたか」をプレゼンすることが多かったのですが、今回は「シーベジタブルさんの取り組みに共感した」というコメントが前提に語られることが何度かありました。「サステナブルだからやる」というよりも、「おいしいからやる」という、味に関することに言及した声が目立ちました。取り組みの背景を理解した上でプレゼンをしている点が印象的でした。

三越伊勢丹「EAT & MEET SEA VEGETABLE」〜
「おいしい」の合言葉と「たのしい」の熱量で広がる海藻の世界〜【後編】https://seaveges.com/blogs/mi-interview/discussion-2


シーベジさんも海藻の使い方、食べ方をシーベジさんが多く提示することで、各店舗の皆様の利用イメージを深めていったことはもちろんあると思いますが、この取り組みのそもそもの意義や想いがあったからこそ、皆さんが敢えてこの取り組みに向けて動いたのだと確信しております。

井上:この取り組みのはじめに行ったオンライン説明会で、和菓子バイヤーが、「和菓子の場合、海藻をどうやって使うのかイメージがつかない」と質問したことがありました。その後、シーベジタブルのパートナーシェフである岡田大介さんが、いろんな海藻を使った料理を紹介してくださる試食会を開催したときに、わざわざ伊勢丹や三越でいろいろな和菓子を買ってきてくださったんです。和菓子に海藻をのせたり和えたりして「こんな使い方があるんですよ」と提案してくれました。本来であれば、私たちが「こんな使い方でいいですか?」と聞かなければいけないところですが、シーベジタブルの皆さんの熱心な姿勢をひしひしと感じました。

三越伊勢丹「EAT & MEET SEA VEGETABLE」
〜「おいしい」の合言葉と「たのしい」の熱量で広がる海藻の世界〜【後編】
https://seaveges.com/blogs/mi-interview/discussion-2

③前例がない世界をぶち壊す。新たな世界観が生まれてくる息吹。

・伊勢丹と三越さんが横断でこのような企画をするのが初
・様々な店舗を巻き込んだ企画も初
・老舗の和菓子屋さんなどが自社商品に手を入れるのも初

失礼を大変承知で申し上げるならば、デパートという歴史と伝統と格式のある場で、このような初めて尽くしの企画が通ることがあるのだろうか?と感じさせられました。
これは紛れもなく、企画者、運営者の強い意志や想いがあってこそに違いないと確信しており、これは今後様々な取り組みを加速度的に進めるための布石になると確信しております。


たねやさんのもなか。もなかに青のりが入っています。めちゃくちゃ美味しいです。
もなかをいじるのは創業以来初めてのことだそう。すごい。
このガナッシュがもうすごかったです。すじ青のりとチョコレート、そして赤味噌のサブレでサンドしているこのマリーアジュがすごい。
青のり、チーズ、ナッツのマリアージュがすごい。もうすごいしか言ってませんが。すごい。

サステナブルな食の可能性への扉が、こうして大きく開いたことを感じた瞬間でした。


また世界で海藻食がブームになってきているのをご存知でしょうか?
海藻を食べる文化があるのは日本や韓国、中国くらい。
そこが今はヨーロッパなどでもヘルシーで環境にも良いということで、注目を集めています。
海藻が世界で求められるようになった時、間違いなく日本は世界にその育て方、食べ方にて、様々な貢献ができると確信しています。
これらの素晴らしい取り組みを、日本に留めることなく世界に出していくことを、我々もより強めて参りたいと思います。

フードベンチャーがサステナビリティとマーケットにタックルしていくために

今回の実現は、まさにシーベジさんだからこそできたことだと思っています。
・大きなイシューに取り組み
・生産から加工、調理、提供までの上流から下流までの全てを持ち
・確かな技術と美味しさを持ち合わせている
これらが揃ったからこそ出来たのではないでしょうか。

フードスタートアップで上記を全て揃えることは容易ではありません。
特に食の領域における「美味しさ」は重要な要素になっています。
美味しさの定量化は難しいですが、飽食なこのマーケットにおいて、美味しさは前提となっており、どれだけサステナブルで、どれだけ技術があってもそこがないと始まりません。
我々含めてここはもっともっとこれから良くしていける。
シーベジが切り拓いてくれたこの道は、かつてキングカズがセリエAにチャレンジしてその後の道を切り拓いたように、今後のスタートアップ達の進むべき轍をつくってくれたと思います。


こんなスタートアップ達の取り組みを世に知ってもらい、食べてもらい、感動してもらえる場をつくりたい

Sustainable Food Asiaでは、今虎ノ門、西新橋エリアを中心に、未来の食の街を創るべく、
Sustainable Food Museum、Sustainable Food Labと、次々と同エリアに食のスタートアップ達が集積する場やコワーキングスペース、シェアレストランなどを展開しています。

まさに伊勢丹、三越さんが取り組まれたように、我々もこの街を通してスタートアップ達の商品がより多く知れ渡り、食べて、体験頂ける街にしたい。
そしてその良さを知ってもらい、広げていきたい、あらためて強く思いました。

食とは文化であり、習慣です。

変えることは容易くはありませんが、たった1人の情熱が、多くの人々を動かしていくための熱源になると信じ、精一杯、全力で取り組んでいきたいと思います。

虎ノ門エリアにお越しの際には、是非とも
・サステなおむすび(月水金ランチ営業)
・Sustainable Food Lab(火水木ランチ営業:夜は要予約)
へお越しください!

虎ノ門にこんなシェアレストランオープンしてます!
まずは火水木でランチ営業もしていくので是非いらっしゃってください!

ここから更に色々と新しい食の社会実装に向けて仕掛けて参ります!
ご来店、お待ちしております!


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