START CAMPの共創事例を深掘り！そしてSTART CAMP 2025に向けて
皆さん、こんにちは！
ソーシャルインパクトを生み出すエコシステムづくりにチャレンジしている、CarpeDiem株式会社代表の海野です。
少し前になってはしまいますが、、、
2024年12月20日、START CAMP 2024の振り返り&共創事例シェア会を開催しました！
北海道上川町でのSTART CAMP開催から半年が経ち、2024年参加者の皆さんと過去参加者の皆さんが一堂に会する素晴らしい会となりました。
今回は、その熱気あふれる同窓会で語られた共創事例の裏側のエピソードをお届けします！
※START CAMP2024についてはこちらのページをご覧ください！
共創の夜の幕開け
会場となったのは、日鉄興和不動産さんが運営する「リアルコクリバ」。この場所自体がSTART CAMPから生まれた共創の象徴とも言えます。
START CAMP 2023に参加頂いた皆様が、共創が生まれる場を身近に創りたいと、企画、立ち上げされたという共創をテーマにしたコワーキングスペースです！
（お恥ずかしながら僕も当日その立ち上げ経緯を伺って驚きました笑）
今回参加者全員に試飲提供されたのは上川大雪酒造の緑丘蔵から直送された日本酒。これは後ほどご紹介する北海道上川町×NTTドコモさんのプロジェクトから生まれた渾身の一本。参加者全員で味わいながら、共創の夜が始まりました。
共創の裏側に迫る3つのストーリー
今回は実際にSTART CAMPの開催を経て、どのような共創や取り組みが生まれたのか、その事例をシェア頂く場としてスタート致しました。
早速3つのストーリーの事例を当事者の皆様に伺いながらお話を進めて参りました。
1. NoMaps × かけるアート × すみなす
札幌で展開される複合型フェス「NoMaps」は2024年で9年目を迎えます。
5日間で40カ所以上の会場に100を超える企画が同時多発的に展開される、北海道らしいダイナミックなイベントであり、私自身も参加させて頂いた時には、何がどうしてどのように運営されているのか把握することが不可能と思うほど、良い意味で驚きのカオスでした（笑）。北海道版の「SXSW（サウス・バイ・サウスウエスト）」を目指し、ビジネスとカルチャーを掛け合わせた独自の進化を遂げてきました。
今回のトークセッションでは、このNoMapsと「かけるアート」の意外な出会いが語られました。実は、この出会いもSTART CAMPの前夜祭でのジンギスカンを囲んだ席から始まったそう。「面白い人いるから」と引き合わされたところから、まさかの羽田空港から新千歳空港までの飛行機を、NoMaps参加者で貸し切ろうという企画が動き出しました！笑
NoMaps Flight 大作戦 〜上空1万メートル交流会
この企画、結果としては諸々とあり、貸切ならず！というオチはあったものの（笑）搭乗者全員で巨大なアートを完成させるという企画を生み出し、一体感のあるフライトを生み出す企画が爆誕しました！
そしていざ搭乗！！
来年こそはもっと人を集めて、2機貸し切るぞ！！と意気込む皆様（笑）
こうしてNoMapsフライト大作戦は壮大なアート企画とセットで執り行われました！
ただ、これだけではありません！
もう一つ大きな企画が同時にこのNoMapsで走っていました！
それが札幌の地下歩道を活用した大規模アートプロジェクトです。
この地下歩道、駅から市街地まで続く大きな地下道になるのですが、
2023年、とある事件があったことを理由に少しこの場自体が敬遠される傾向があったようです。
あらためてその事件を乗り越え、この場の再スタートの意味も込めて、アート作品とメッセージを展示することになりました。
そのアートとメッセージがこちらです。
こうした新たな取り組みがSTART CAMPの開催を経て、わずか3ヶ月後のNoMapsにて結実しているのは本当に嬉しいですし、すごいスピード感での展開だったと感じています。
素晴らしい取り組みが実現し、本当に嬉しい限りです。
2-1. 北海道上川町 × NTTドコモ
冒頭でも触れた今回の同窓会の席で振る舞われた日本酒は、START CAMPをきっかけに生まれました。上川町が掲げる「感動人口、1億人へ」というビジョンへの共感から今回のコラボレーションが実現しました！
今回のプロジェクトの実現のために、
ドコモ社と上川町は、未来共創パートナーシップ協定を締結致しました！
様々なソーシャルアクションを、関係人口の創出とともに展開していくことを目指して、パートナーシップ協定を締結したわけですが、
ドコモ社が展開するNFTのサービスを活用しながら、関係人口、いや上川町でいう感動人口を増やしていく取り組みを実現させました。
そこで上川大雪酒造さんとの協業を通じて、オリジナル日本酒をつくり、それをNFT購入の特典としながら、まちづくりに参与いただく人を増やす仕掛けをつくるべくスタート致しました。
恐らく通信会社で酒を樽ごと購入した初めての事例なのではないかと思います（笑）
この日本酒プロジェクトは、より大きな構想の第一歩に過ぎません。日本酒を通じて生まれた絆を、さらに大きな広がりへとつなげていく展開に期待が高まります。
2-2. 北海道上川町 × 感動経済社 × すみなす × TALENT
またSTART CAMPでの共創事例として進んだ企画が、アートリトリートプログラムでした。
こちらはSTART CAMP 2023 in 新富町にて出会った、すみなす社とTALENT社が、両社にてMy Geniusというアートコーチングプログラムを立ち上げました。
まさにこれからローンチをする、というタイミングだったこともあり、START CAMP 2024の場を、この共創のお披露目の場とすることに！
参加者が全身全霊を解放させるワークショップを行いたいと考え、どこかペンキだらけにしても良い場はないかと思案していた時に、その場を提供してくださったのが感動経済社の高橋さんでした。
なんと感動経済社が上川町にて数年前に廃業したパチンコ屋さん「パーラーピノキオ」の跡地を土地ごと購入し、オーナーになっていたのです！
この跡地にある小屋を今回のアートプログラムのメインの場にして良いとのお話を頂き、今回の企画は実現致しました！
自然の草や木々を筆に見立て、参加者全員が思い思いにアートを表現し、それぞれの解放を通して、小屋がアート作品へと生まれ変わっていきました！！
こんな企画が生まれたのも、皆様の想いが重なったからであり、それが紡がれたことで生まれた共創劇とも言えると思います。
3. 日鉄興和不動産 × AGRIST × CarpeDiem
このセッションで語られた内容は、まさにSTART CAMPならではの化学反応。
日鉄興和不動産社とAGRIST社が資本業務提携を発表致しました！
日鉄興和不動産は、日鉄とみずほ銀行の合弁企業として、様々なオフィスビルやマンションを手がける業界大手のデベロッパーです。
デベロッパーがなぜ農業ベンチャーと資本業務提携を行うのか？と疑問に持つ方も少なくないかと思います。
こちらも実は両社が共に考えていた「地域から日本、社会を良くしていきたい」という想いが共通したところから始まりました。
日鉄の保有する製鉄所跡地をどう活用するか、鉄鋼業に代わる産業をどう生み出していくのが良いのか、というテーマを考えていた際に、スマート農業を実践するAGRISTなら土壌栽培ではない栽培形態で、土を使わずに農地にできる、というところから議論が始まりました。
そして、このプロジェクトを象徴する「鉄からグリーンへ」というキーワードが生まれ、共創から協業へと大きく舵切りをして参りました。
社会変革やイノベーションへの強い想いを持つ日鉄興和不動産・AGRISTの両者が、時間を共にする中で紡ぎ出した集合知とも言えます。
製鉄所跡地の現場を一緒に見に行ったり、夜遅くまで議論を重ねたり。
そうして過ごした時間の中で、単なるビジネスマッチング以上の、社会をアップデートする新しい価値を生み出す関係性が築かれていったのです。
資本業務提携という形で実を結んだこのプロジェクトは、共に時間を過ごし、価値観を重ね合わせていく中でこそ生まれる真の共創の姿を、私たちに示してくれました。
共創研究プロジェクトの発表
今回のイベントでは、3つの共創事例に加えて、私たちが取り組んでいる「共創研究プロジェクト」の概要も発表させていただきました。
このプロジェクトは、START CAMPから生まれた数々の共創事例を分析し、なぜこのような化学反応が起きるのか、その本質に迫ろうとする試みです。まだ分析途中ではありますが様々な事例を検証する中で、成功をもたらすSTART CAMPの重要な3つの要素が見えてきています。
1.共通の価値観を持っていること
2.心理的安全性が確保されていること
3.生涯付き合える仲間として出会えること
また同時に、その中で共創が生まれるためには、下記の5つのステップを踏む必要があることも見えてきました！
◼️共創の5ステップ
1:信頼がある
2:ビジョンがある（共鳴する）
3:ビジョン実現のための余白がある
4:リソースがある
5:タイミングが合う
特に興味深いのは、多くの共創が「無意識のレベルでの価値観の共有」から始まっているという点です。
形式的なビジネスマッチングとは異なり、まず人としての信頼関係が築かれ、そこから自然と事業の共創へと発展していくプロセスが見えてきました。
今回の同窓会を通じて、改めて感じたのは「共創」の持つ力です。
一見すると接点のない企業同士が、想いを共有し、新しい価値を生み出していく。その過程には様々な困難もあったはずです。しかし、だからこそ生まれた化学反応は、より強く、より深いものになっているのだと実感しました。
この同窓会で感じた共創の熱が、きっと今年も素晴らしい化学反応を生み出してくれるはずです。今年も皆さんと一緒に、新しい価値を生み出していける1年にしていきたいと思います。
交流会で深まる絆
第2部の交流会では、参加者同士が自由に交流。過去の参加者と新しい参加者が出会い、また新たな化学反応が生まれる予感に満ちていました。
印象的だったのは、参加者の多くが「単なるビジネスマッチングではない。それ以上の関係性が生まれている」と口にしていたこと。中には2年越し、3年越しで実を結んだプロジェクトの話も飛び出し、改めてSTART CAMPという場の可能性を感じました。
次回START CAMP 2025は7/18-19(前夜祭は7/17)三重県明和町での開催となります。
また新たな共創の物語が生まれることが今から楽しみです！
改めてイベントにご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。また、遠方から駆けつけてくださった上川町の皆様、素晴らしい日本酒をご用意いただき感謝です。
これからも共創の輪を広げていきましょう！
さいごに「START CAMP in MEIWA」へのお誘い
社会を変革する志を持つ仲間が集う、イノベーションの祭典。
START CAMP2025では、社会起業家、NPO、自治体、事業会社の垣根を超えて、ビジョンを磨き合い、新たな価値を共創します。
あなたの挑戦が、誰かの未来を明るく照らす。
その第一歩が、いま、ここから始まります。
＜2月21日更新：START CAMP 2025申込受付開始！3月末までは早割価格＞
【1ヶ月後、START CAMPを体験できるイベントやります！】
・日程：3月18日(水) 19:00〜
・会場：「Co-Creation BASE」（略称「コクリバ」）
東京都港区赤坂1-14-14 第35興和ビル1F
ACCESS
地下鉄「六本木一丁目」駅徒歩4分
地下鉄「溜池山王」駅徒歩6分
地下鉄「神谷町」駅徒歩6分
地下鉄「虎ノ門」駅徒歩10分
地下鉄「虎ノ門ヒルズ」駅徒歩8分
・こちらお申し込みはpeatixよりお願いいたします！
【START CAMP 2025の概要】
●日程
2025年7月18日(金)-19日(土)
18日(金)10:30伊勢市駅集合、19日(土)17:00伊勢市駅解散
●前夜祭
7月17日(木) 18:00- 伊勢市内会場
●場所
三重県明和町・伊勢市
※ホテル・往復交通費・前夜祭参加費は各自手配/別途料金となります
●三重県明和町とは？
今年は天皇に代わって伊勢神宮の天照大神に仕えた「斎王」が暮らした歴史ある町、明和町が会場！明和町は古代の女性の神話が伝わる町、そしてお隣の鳥羽は全国の約半数の海女が活躍する日本一の海女の町！
START CAMP 2025は「女性の社会参与」「食の安全保障」「ローカル発のイノベーション」などをはじめとする、“時代が変革するポイントはどこか”をテーマに共創カンファレンスを行います
●コンテンツ
最前線・有名プレイヤーたちと共に、街をめぐり、時には熱く、時には楽しく共創する2日間のカンファレンス！
＜1日目＞
・全8テーマ、歴史にまつわる各会場に分かれ、最前線プレイヤーたちと共に議論します！
・イシューを探索＆深化して、お互いのビジョンや事業の共通の価値観が合わさった方同士、プロジェクトチームを組成します
（チーム組成は、事務局フォローの元、無理なくチーム組成しますので、ご安心ください）
・実は松阪牛の生産地でもある明和町、食事も楽しみながら交流しましょう！
＜2日目＞
・2日目朝は、参加者300人と伊勢神宮を参拝（任意参加ですが、この人数での参加は他にはない人数規模なので、ぜひお楽しみください・・）
・プロジェクトチームごとのピッチプレゼンの内容を考えます
・各会場ごとにピッチを行い、選抜されたチームが最終プレゼン！
みんなが大応援する共創ピッチはスタキャンならではで、圧巻です！
●参加費用（3月末までは早割価格）
・NPO/非営利/自治体：10万円（8万円）
・シードスタートアップ：15万円（10万円）
・スタートアップ/VC：40万円（30万円）
・事業会社：90万円（60万円）
※上記料金で1社2名様までご参加可能！事業会社のみ3名様の価格となります。
※ホテル・往復交通費・前夜祭参加費は各自手配/別途料金となります
お申込みはこちらから！！
●お問い合わせ
詳細は下記よりお問い合わせください