安心して発言できる教室に
授業開き・4月の授業は、この一年の授業の雰囲気の土台を作ったり、システムを確立させたりする上でとても大切です。
4月の授業で私が意識していることをいくつかの記事に分けてお伝えします。
今回は、「安心して発言できる教室」について!
私が受け持ったクラスの子どもたちは、高学年であっても、多くの子が挙手をして発言します。また、多くの子が自主起立で意見を言い合います。参観に来た先生方からは、「意欲的な子が多いね。」「授業に前向きなクラスだね。」と言ってもらえますが、全員が授業に対して意欲的、前向きな訳ではありません。恥ずかしくて、間違えるのが嫌で、発言できない子。授業に前向きになれない子もいます。でも、これからお伝えする指導を積み重ねることで、そんな子たちが変わります。クラスの雰囲気も良くなります。
私が授業を行うときに常に子どもたちに伝え続けていることは、以下の2つです。
①分からないこと、間違えることは良いこと
②どんな意見でも、まずは「受け止める」こと
この2つのことを子どもたちに伝え続けることで、安心して発言できる教室になり、多くの子が発言できるようになります。
子どもたちの中には、分からないことや間違えることが良くないことだと思っている子がいます。そんな子たちに「手を挙げて考えを教えてください。」といくら言っても、発言してくれません。
まずは、子どもたちに「分からないことやまちがえることは良いこと」「わからない・まちがいは宝もの」であること教えてあげなければなりません。
4月の授業の中で、手がなかなか挙がらない場面あれば、チャンス!だと思って、こんな話をします。
👩🏫「分からないことは悪いことではないです。分からないことを分かるようになるためにみんなは学校に来ています。分かるようになるためにみんなで話し合います。そのときに、間違えることも良いことです。クラスの中には、同じように間違えている子がいるはずです。その子たちの学びにつながります。また、どこが間違っているのかをみんなで話し合うことで、学びの質が深まります。だから、どんどん間違えましょう。」と言って、この掲示物を見せます。
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また同時に、「どんな意見でもまずは『受け止める』こと」も伝えます。
子どもたちの中には、間違った発言があると「意味わからん!」「(きつい口調で)どういう意味?」と言ってしまう子がいます。そんな発言があれば、安心して発言はできません。なので、そのな発言が出る前に先手をうっておきます。
👩🏫「これから、みんなにどんどん間違えてほしいんだけど、間違った発言があると『意味わからん!』『(きつい口調で)どういう意味?』などという子がたまにいます。こんな反応を返されたらどう思いますか?」
👦「嫌な気持ちになる。もう絶対に発言しない。」
👩🏫「ですよね。なので、『よく分からないな。』『自分とは違うな。』と思っても、まずは受け止めてほしいです。質問や反対の意見を言ってはいけない訳ではありません。その意見をいう前に、まずは受け止めましょう。受け止めの言葉を使える子は、使ってみましょう。」と言って、この掲示物を見せます。
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受け止めの反応言葉が定着するまでは黒板に貼っています。子どもたちから出てきた受け止めの言葉を随時追加するのもいいと思います。
授業開きでなくていいと思いますが、4月のなるべく初めの段階でこのことを伝えるといいと思います。
まずは、『安心できる教室』とは、どんな教室なのかを教師が考えることが大切です。私は、誰もが否定せず、安心して発言できる雰囲気を作ることが、安心できる教室につながると思っています。なので、子どもたちに①②を伝え続けます。
その子どもたちに意識させるためには、まずは教師が意識して指導すること、それを徹底することがとても大切です。ただ、何でもかんでも徹底しすぎると、教師も子どももしんどくなってしまします。なので、年間を通して、「これだけは徹底するぞ!」といくつか決めておくのがいいと思います。私の場合は「わからない・まちがいは宝物」「まずは受け止める」です。
では!🐢