笑顔で歩こう!この春から始めたい! きびきび歩いて健康づくり
※ウォーキングやストレッチは無理をせず体調に合わせて行い、治療を受けている方は医師の指導に従ってください。
「歩く=カロリー消費」以上の効果がいっぱい
「よく歩く」「よく動く」習慣は、カロリー消費や筋力維持以外にも、さまざまな健康効果があることを知っていますか?
まず、身体活動を通じて、骨や関節の病気、筋力やバランス能力の低下を防ぐと、骨折・転倒しづらくなり、ロコモティブシンドロームのリスクが下がります。
同時に、内臓脂肪が燃焼して腹囲や体重が減ると、高血圧や脂質異常、高血糖などの生活習慣病の発症予防が期待でき、脳卒中や心臓病、がんのリスクも下がると言われています。つまり、健康寿命の延伸につながるというわけです。最近では、認知症の予防に役立つこともわかってきています。
また、身体を動かすと脳内神経伝達物質の働きが整うので、心の健康にも効果的。心地よい汗は快眠にもつながります。
このような健康効果を得る理想の活動量は、1日1万歩のウォーキング。すでに実行している場合は、左ページで歩き方をチェックしてみてください。活動量が足りない人は、日差しが暖かくなったこの時期がよいチャンスと考え、「1日にあと10分多く動く」を始めませんか。10分の歩行は約1000歩に相当します。
歩くときのポイント
1 準備体操・整理体操として軽いストレッチをする
2 つま先にやや余裕があり、かかとがしっかりしたウォーキングシューズを履く
3 歩く前に水分を摂る。 長く歩くときや暑い日には飲み物を持参して途中で小まめに飲む
4 夏が来る前の急に暑くなった日の熱中症に注意
ひざが痛くても上手に歩くコツ
「身体を動かす大切さはわかっていても、ひざが痛くて・・・」という方が多くいます。ですが、身体を動かさない生活を続けていると、下半身の筋力やバランス能力は衰える一方。痛みの少ないときに始めて、活動量を少しずつ増やしましょう。
ひざとつま先の向きが内側や外側ではなく正面を向くようにして足を出し、かかとから着地した後、足の親指の裏に力を入れて地面を蹴り出すのが、関節への負担が少ない歩き方。曲げたひじを後方に引くことを意識すると、背筋が伸びて軽やかな動きにつながります。
ウォーキングを始めたばかりのときは、つい頑張りすぎてしまう人も多いようです。無理をせず、辛ければ休んでもOK。何度かに分けて歩いた場合は、歩数の合計をカウントしてください。
慣れてきたら、少し息があがる程度に速めに歩く、坂道を歩くなどして、強弱をつけるのもおすすめです。
頭は揺らさず、肩の力を抜いてリラックス。呼吸は無理せず、自然なリズムで。 腕を大きく振り、腰の回転を意識すると、歩幅が自然に広がります。
歩きたくない日に活動量を増やすには?
天気の悪い日は、家の中での身体活動量を意識して増やしましょう。ポイントは「じっとしている時間」を減らすこと。掃除のほか、階段を上り下りするのも効果的です。
ひざの調子が気になるけど身体を動かしたいという日は、自転車で外出するとひざへの負担が減らせます。近所に施設があれば、水中ウォーキングにも挑戦してみませんか。
歩く以外にも、ラジオ体操を習慣にする、テレビのCMの時間は簡単なストレッチ(左図)をすると決めるなど、毎日の生活でこまめに身体を動かして、健康を育みましょう。
簡単スクワット
安定したテーブルなどに手を添え、曲げたひざがつま先より前に出ないようにして腰を上げ下げする。
つま先立ちストレッチ
安定したテーブルなどに手を添え、かかとを上げ下げする。
監修 福田千晶 先生
医学博士。慶應義塾大学医学部卒業後、東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学科を経て、健康科学アドバイザーとして講演および執筆活動に取り組む。『やさしく図解 ヒザの痛みが消えた!』(辰巳出版)、『1日10分! 足の悩みは自分で治せる』(実業之日本社)など著書多数。日本リハビリテーション医学会専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会健康スポーツ医。
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