Google Meet で動画を同時に再生する
テレワークの日々、みなさまは快適にお過ごしでしょうか。
私はオンライン授業が始まってから、3か月ほどが経とうとしています。
主に使っているのはGoogle Meet です。今日は、このGoogle Meet の便利な機能をシェアします。
動画配信のいろいろな形
最近、「オンライン○○」がさまざまな場面で増えてきました。ミーティングや飲み会、芸能人のライブなどさまざまな形式がありますが、音声や動画をやりとりする際には大きく3つの形式があります。
1. 一対多のアーカイブ配信
YouTubeなどにアップロードされた動画。
2. 一対多のライブ配信(ストリーミング)
YouTube ライブやInstagramのライブ、Ustreamなどのライブ配信。
3. 一対一またはグループの通話
ZoomやGoogle MeetなどのWeb会議、LINEやFaceTimeなどの通話。
YouTubeなど、動画コンテンツの配信はいままで 1. の形がほとんどでした。(1. であっても、「プレミア公開」の形をとって、配信者と視聴者、視聴者同士でチャットしながら、一体感を共有することもあります。)
最近注目されるのは 2. と 3.ですが、この2つの大きな違いは、マイク・カメラを使った配信が「一方向」なのか「双方向」なのかということです。
2. の一方向の配信の場合は、そのライブに参加している視聴者は、マイク・カメラを使って発言することはできません。(チャットしかできない。)
それに対して、3. の双方向の配信の場合は、参加者全員がその通話に参加してマイク・カメラを使って発言することができます。
違いを考えると、2. は 1. のような動画配信サービスから発展したもので、3. は電話から発展したものといえます。
2. はリアルタイム性よりも、内容が欠けずに配信されることが優先され、
3. は内容が欠けたとしても、リアルタイムに情報が届くことが優先されます。
ネットワークの品質が悪くなったときに、2. は途切れたところまで遡って再生するのに対して、3. は画質を悪くしたり、うまく処理できなかったデータを切り落として最新の状態に追いつこうとします。
一方向の講義や芸能人のライブには 2. が向いていて、ゼミやミーティング、飲み会には 3. が向いています。
同時に動画を見る
さて、上に書いたとおり、授業やミーティング、そして飲み会などに使われるのは 3. の通話をベースとしたものです。
私たちが対面で会うときは、「この動画見て!」とスマホの画面を見せたり、曲を再生して一緒に踊ったりするのは簡単にできます。授業でも、映像資料を見ながら進めたりします。でも、これがリモートになると一気に難しくなるのです。
そんなときに登場したのがLINEの「みんなで見る」機能です。
YouTubeの動画を同時に再生したり、画面共有(音なし)が簡単にできて便利です。ですが、この記事ではもう一歩先に行きたいと思います。
Google Meet の「Chromeタブ共有」機能
Google Meet には、「Chromeタブ共有」という機能があり、特定のChromeタブで表示されている内容をそのまま共有することができます。音声や、動画が含まれていても大丈夫です。参加している人同士の端末で同じタイミングで再生されるよう、コントロールしてくれます。
LINEの「みんなで見る」機能と大きく違うのは、Chromeで開けるものなら何でも共有できるという汎用性があることです。(PCに保存されているmp4ファイルなどもChromeで開ければokです。)
自分の画面を共有する機能はWeb会議ソフトではもはや当たり前の機能になっていますが、動画をスムーズに表示できるものは非常に限られます。
Zoomも試しましたが、どうしても画面がカクカクしたり、音声が入らなかったり、配信者と視聴者のラグが大きかったりします。
「Chromeタブ共有」を使うときの注意点
Chromeタブ共有はとても便利な機能なのですが、注意点があります。
まずはPCまたはmacが必要です。
そして共有元のPCは
I. 安定した通信回線に接続されていること
II. ある程度のCPU性能を備えていること
の2点を満たしているのが良いです。
I. 安定した通信回線に接続されていること
動画をストリーミング再生しながら共有する場合は、動画を見るための「受信」と共有するための「送信」が同時に行われるため、通信回線は下り・上り共に最低でも2Mbps程度の速度が安定して出ている必要があります。
II. ある程度のCPU性能を備えていること
これは上記のI. と同じような理由になりますが、動画を再生する処理と共有する処理を同時に行うため、CPUに負荷がかかります。数年前の一般的なノートパソコン(Core i5-5200U@2.20GHz: TDP 15W, メモリ4GB, HDD)でも動くので、そこまでハイスペックでなくても大丈夫です。ただしその場合は、CPU使用率はが80%~90%になってしまうため、他にも同時に動かしたいアプリケーションがある場合はデスクトップPCや、TDPが高めのCPUを搭載したラップトップなどがおすすめです。
Enjoy オンライン!
みなさんもぜひ、ふだんのオンラインでの集まりに動画を加えてみてください!同時に再生できれば、「踊ってみた」動画なども簡単に作れます。
オンラインだとちょっと不便だなと感じる点を少しずつ埋めていって、快適にしていきましょう!