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太宰治『斜陽』

太宰治『斜陽』
人は、恋と革命の為に生きる。しかし、革命のためにはもっと美しい滅亡が必要なのだ

ーあらすじー
『斜陽』では上流階級の人々の没落する様子が描かれる

敗戦後の没落貴族である母と姉弟は、生活が苦しくなったため、東京・西片町の屋敷を売却し伊豆の山荘で暮らすこととなる。

「恋と革命のため」生きようとする姉のかず子と、麻薬中毒で破滅していく弟の直治。

かず子(姉)も直治(弟)もそれぞれ恋を経験するが、直治は自分が貴族であったというプライドを最後まで捨てることが出来ず、恋心を内に秘めたまま自殺をしてしまう。

一方かず子は、忘れられない男性がいるが その人は既婚者で子供がいた。しかし、かず子は彼を忘れることができず、最終的には彼との間に子供を授かり、1人で育てていく。不倫相手との子供を授かり出産する形で自身の恋するを叶えたのである。

これを太宰治は「革命」と言っていた。

『斜陽』の内容自体は不倫。個人的には不倫と聞くと、抵抗を感じるが。

しかし、きっと伝えたかったことは
傍から見て、どんなに汚くても 反対されても 批判されても。周りの目を気にしなければ
誰に何を言われようと「2人だけの世界」を守ることができる
だから、本人たちの中では、ふたりの世界は美しいのではないか
しかし、現実は「好き」だけでは越えられないことがある。とても美しくみえるのに手に入らないから、より綺麗に映るのではないか

『革命について』
かず子は革命を起こし、不倫相手の子供を授かる形で恋を叶える。

革命とは、行動を起こすこと。

行動を起こすことは、傷つくことである。しかし、幸せは行動した先にしかないと思う。
だが、何かを手に入れようとしたとき、行動しても手に入らなかったら「何もしない」時より大きな傷を負うことになる。
逆に、思うことはあるけれど「何もしない」それはそれで傷つくことがある。なぜなら自分の意に反してるから。

行動するもしないも紙一重だということ

それでも行動を起こすこと、勇気ある行動が『革命』だと思う。


不倫はいけないが。
人に気を遣ったり、世間体や見られ方が気になることもあると思うけど 周りの目を気にする必要ないくらい信頼できる人と出会って、ふたりの世界を守っていけたら、それはとても幸せなことでしょうね



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