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彼女がリストカットをやめた理由

アダルトチルドレンへのメッセンジャー・梅岡サチの部屋へようこそ。来てくれて、どうもありがとね。

部屋


アダルトチルドレンって何?と思ったら、まずはここを読んで。


ここに辿りついた君は、大切な友人や恋人を助けたいっていう
すごく優しい心の持ち主なんだね。


どんなに「リストカットをやめて」「お願いだから切らないで」
って懇願しようとも、


リストカットを繰り返す人って、なかなかやめてくれないんだよ。

(というか、本人にやめる気がない場合もザラ)


そんな僕も、元リストカッター。


けどまあ…今日は僕の話はいいや。

ところで、僕が「リストカット」を知るきっかけになったのは、


ある友人の存在なんだ。

その時のことと、彼女がリストカットをやめたきっかけについて、今日は話そうかな。

飲み物


僕が高校の頃、仲の良かった女友達の様子が突然おかしくなって


リストカットをするようになったんだ。


きっかけというか…

原因は家庭の中でのストレスの積み重ねだったんじゃないか?
って、僕はなんとなく思うんだけどね。

毎日毎日、腕にバーコードのような傷跡をいくつもつけてて、

しかも高校の夏服だったから、嫌でも目につくんだよね。


で、僕らは友達として

「もう切るな」とか「自分を傷つけるのはやめてくれ」


とか言うわけよ。

そりゃそうだよな。

大切な人が苦しんでる姿を見てられないし
何より、いつか死んでしまうんじゃないか?って


こっちは気が気じゃないわけじゃん?


でも、本人は

「切ったことを覚えてない」
「私じゃない、別の人格が切ってる」

って言い出すもんだからさ。

専門家でも何でもない僕らじゃ、
どうにもできないんじゃないか?って


ある種のあきらめってやつ?
そんな感情が起こるようになったのね。

手首


病院をすすめても、「病院に行くのは絶対嫌」って言うし、


本人にリストカットをやめたいという気が起きない間は

どんなに止めたって無駄なんだよ。


だから
君がその子のことをなんとかしたい気持ちは分かるんだけど、


リストカットをしている子は、本人にすら分からない理由があることも考えられるし


切ることで安心感や快楽を得ているかも知れないし、


リストカットという行為が、


その子の自殺を食い止めていることだってあるんだ。


だけど、これだけは知っておいて。

リストカットをする子の多くが一番つらいのは

「僕が支えるよ」って言ってくれた相手に心を許したものの

「ごめん、やっぱり手に負えない」と

相手が離れていってしまうこと。


かといって、君が一緒に精神を病んでしまったり
悪い影響を受けて君にリストカットが伝染してもいけないからさ。


きちんと線引きはしないとね。


君がその子にできることと、
本人が自立して、自分で解決しなきゃいけない問題と。

むやみにリストカットをやめさせようとするんじゃなくて


ただ、そっと寄り添ってあげるだけで充分なんだよ。

君の存在そのものが、その子にとって大きな支えだから。

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「今日も切っちゃった」ってその子が言ってたら、

「そのぐらいつらかったんだね。でも、生きててくれてありがとう」
って抱きしめてあげて。


「今日は切らなかったよ」って言ってたら、

「よく我慢したね。一緒に頑張ろうよ」
って、笑顔で言ってあげて。


正直、根気が必要だし
その子に寄り添うと決めたなら、相当な覚悟がいるよ。


そんな中で、

「どうしてあの子の心に届かないんだろう?」

「どうして元気を出してくれないんだろう?」

って、歯がゆい気持ちに押しつぶされそうになるかも知れない。
でも結局ね、


リストカットをやめると決めるのは、その子自身。
僕らには、どうすることもできないんだ。


だから、自分の力不足だなんて思わないでね。


ここまで読んでくれた君に伝えたいこと


で、例の友人なんだけど

大学を卒業してエステティシャンになった瞬間、
リストカットは完全にピタッとやんだよ?


友人はこう言ってた。

「だって、お客さんに『これに着替えて下さい』って、施術用のガウンを渡すでしょ?

腕が傷だらけのエステティシャンが目の前に居たら、お客さんびっくりするじゃん(笑)」

って、笑ってたよ(笑)?


そういうもんだからさ。
君が、その子のリストカットをやめさせることばかり考えてたら

お互いに苦しいだけ。
というより、


君の方が先につぶれちゃう。

いつか本人がトンネルを抜けると信じて、

君は君でね…


自分の日常や人生を強く生きて。

自撮り


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梅岡サチ/元フリーペーパー記者&Webライター
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