『もし神々が人を授業で学んだら?』1-2次元目【天国・地獄は気の持ちよう?】
先生「では、そろそろ『人間』の授業を始めましょう」
カミキ「先生、そもそも人間界って楽しいんすか?」
先生「そうですね。人それぞれ、と言っておきましょうか。
意識の持ちようで人間界は、天国にも地獄にもなります」
神ィ「え、でも『天国』っていうのは、ここのことでしょ? え、じゃ『地獄』っていうのは?」
先生「『地獄』とは人間が作り出した概念です。
人間は天界に『天国』と『地獄』があると思っています」
カミキ「え、あるって? 特定の場所みたいに?」
先生「そうです。『アメリカ』や『日本』みたいに『天国』や『地獄』という場所があると思っています」
カミキ「ウソ、マジ? そんなの無いのに。人間やば」
神ィ「だね。『天国』って実際の場所じゃなくて、意識の位置のことなのに〜」
先生「今の人間は自分たちが物理的な世界にしか生きていないと思っているので『意識の位置』という概念が分からないのでしょうね」
カミキ「いつも意識で色々なことを意識してるのに?」
先生「そうです。意識で色々なことを意識しているにもかかわらず、なぜか世界観の考慮に『意識』は入れないことになっています。人間にとって世界は物理的な空間だけということになっています」
カミキ「うーん、目の前に明らかに在るものを考慮にいれないとか普通に理解できん。。。」
先生「確かに、それが今の人間の不合理なところです」
神太郎「物理世界にはふしぎな生物がいるのですね」
カミキ「目ぇ開けながら寝言いうやつが言うことかw」
神太郎「きゃひん」
神ィ「で、『地獄』っていうのは何なんです?」
先生「人間は『地獄とは"天罰を受ける場所"』だと定義しています」
神ィ「へー、そんな場所どこにもないのに。。。」
先生「そうですね。ただ『神であることを忘れた状態』や『自分は死後に天罰を受けるだろう』という意識は実際に、そういった意識状態を作り出してしまいますからね」
神ィ「んー、じゃ『物理的な場所』と『意識としての場所』がごっちゃになってるって感じなんだ」
先生「そうですね。そこの区別がついていません」
カミキ「え、でも待って。『神であることを忘れた状態』って何? 俺が俺であることを忘れる状態ってこと? そんなことありえんの?」
神ィ「『ここはどこ?わたしはダレ?』ってこと?ないない、絶対ありえない」
先生「そうですね。みなさんは『地獄』なんて体験、今はするわけないと思っているでしょう」
神太郎「……はい、おネギです」
カミキ「だから寝るなって!授業中!」
神太郎「ああー、すみません!呼吸してるとつい!」
神ィ「何してても眠くなるな」
先生「もちろん人間界でもみんながみんな、地獄的な意識で生きているわけではありません。そうですね、1%くらいの人が『天国意識』、ほとんどの人間は『普通意識』、そして30%くらいの人は『地獄意識』で生きています」
神ィ「え、30%って結構多くね?」
カミキ「しかも天国意識も1%ってめっちゃ少ないじゃん」
先生「そもそも人間界に天国は存在しないと思われていますから」
カミキ「は? なんで? 天国が存在しない?」
先生「はい、天国は死後、生きている間の行いさえよければ初めて行ける場所だと誰もが思っています」
カミキ「ものすごい勘違いだな。。。」
神ィ「ほんと。天国って『今ここ』のことなのに。『今ここ』以上に確かなものってなくない?」
先生「それが人間になると、その『今ここ』が簡単に見えなくなってしまうのです」
カミキ「それ、どういうこと?人間って盲目なの?」
先生「ある意味では。霧のような未来や過去に視界が覆われて足元すら見えない人間は沢山いるようです」
神太郎「じゃ足元に咲いてる花すら見失ってしまうんだ」
先生「いい着眼点です。やっと頭が冴えてきましたね?」
神太郎「はい、おネギあります」
カミキ「だから目を開けながら寝るなって!!」
神ィ「しかも寝言でいいことを言うなw」
神太郎「ああっ、また。すみません。今度こそ目覚めます」
先生「しかし、そうですね。ほとんどの人間が一生眠りについているようなものですからね。目を開けたまま」
カミキ「マジかよ。人間こわw」
神ィ「一生、目を開けたまま寝てるってどんだけ〜」
(続く)