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地学の魅力を広めたい①

日本海側を中心とした記録的な大雪、トンガの海底火山の爆発及び潮位変動など、今年も私たちの生活に大きな影響を及ぼす自然災害が発生しています。

自然災害は、気象や地殻変動などの自然現象により引き起こされますが、その仕組みを学校で学ぶのが、「地学」という教科です。

しかし、日本の高校では、この地学を学ぶ機会が極端に少なくなっており、高校によっては全く履修しない場合もあります。

もう二十年以上も昔の話になりますが、私も高校では地学を履修することができませんでした。

私が通っていた高校では、二年生になる時に理系と文系にクラスが分かれるのですが、何故か理系に進むと地学が履修できなかったのです。

地学も理系分野なのにおかしな話です。

地学が好きだった私は、理系に進んでも地学を学びたかったので、個人的に地学の先生から教科書を貸してもらい、独学で学びました。

日本は災害列島と言われるぐらい、自然災害が多い国です。

本来なら地学は必修でもいいはずです。

しかしながら、地学に対する地味なイメージのせいなのか、または進学・就職につながりにくいと思われているからなのか、地学はずっとマイナー科目のままという状況が続いています。

実際、医者をめざすなら化学と生物、工業や製造業系なら物理と化学などの選択肢が思い浮かびますが、地学は将来何の役に立つの・・・という方が多いのではないかと思います。

そして、地学の先にある進路としては、学者や研究者など、非常に限られた職業しかないように感じてしまうのかもしれません。

防災分野も、行政や土木・建設業界が中心的役割を担っていることから、土木工学や社会科学などがメインとなっており、地学はあまり表に出てきません。

毎日テレビで見ている天気予報も地学が基になっているのですが、テレビの気象予報士はキャスター的な要素が強いこともあり、地学がクローズアップされることはあまりありません。

大地、海、空、そして宇宙まで、地学は実に魅力的な学問分野なのですが、その魅力がなかなか伝わらないのは何故なのか。

そのことについて、何回かに分けて、思いの丈を綴っていきたいと思います。


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