梅乃

山小屋とスキー場で働いています。

梅乃

山小屋とスキー場で働いています。

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  • 富大小屋山荘物語

    この物語は、現在富山大学小屋がある場所に山小屋があったら、という設定のフィクションであり、実在の人物や団体などとはまったく関係ありません。このたび新型コロナウイルスの影響によりアルペンルートがストップし、上山が延期になってしまったことを受けて梅乃の脳内に生じた架空の日々の日記、妄想ガタリとなりますので、くれぐれもご了承ください。

最近の記事

富大小屋山荘物語Day3 春の日常だよ!

2020年4月22日 目が覚める。 風が、唸りながら小屋の周りをまいている。 パラパラと氷の粒が屋根壁をたたく音がする。 今日は嵐か。雪かきは振りだしかな、お風呂もお預けだなぁ。 それにしても寒い。 布団から出たくなくて、豆炭あんかのぬくもりにしがみつく。 6時30分、朝ごはん作るか・・・ 厨房に来ると、非常灯がついていた。 赤く燃えるストーブの横で、売店の主と常峰さんが醸し出す柔らかい時間。 コーヒーのいい香り。 コンロには圧力鍋と平たい鍋。 半年ぶりの見慣れた光景に、あ

    • 富大小屋山荘物語Day2 二日酔いだよ!

      2020年4月21日 朝7時 営業前の期間は、早起きする必要がなくて特別感がこの上ない。 でも、なんだか頭が重い気がする。 外の光が入らない厨房は真っ暗で、ひとまず非常灯をつける。 風がないので、天気は晴れか高曇りだろう。 まだ誰もいない。 みんな、朝ごはんは・・・あーなんかだるいなぁ。 ストーブに火をつけて、お湯を沸かして倦怠感に包まれる。 みんな二日酔いかな、もしかして起きてこないんじゃないかな。 昨日は何時まで起きていたかよく覚えていないけれど、厨房には空っぽになった

      • 富大小屋山荘物語Day1 小屋開けだよ!

        2020年、4月20日。 いよいよこの日がやってきた。 待ちに待った小屋開けである。 毎年毎年、期待と不安が入り混じった気持ちでこの日を迎えるが、最終的にたどり着く願いはただ一つ。 大きな事故なく、平和に小屋閉めを迎えられますように、ということだ。 今年は一体どんな年になるだろう。 どんな小屋番が来て、どんなお客さんが来て、どんな景色が見られるだろう・・・ 昨日から気ばかりが急いて立山駅で車中泊をしてしまった。 もうそれなりにいい年齢にもかかわらず、小屋開けの前日は遠足前の

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