高校受験:直前期の理科・社会の勉強について
今のような受験直前期は、
特に理科・社会の勉強を
詰めるように言われている
人も多いと思います。
今日は直前期の理科・社会の
勉強法について話をしたいと思います。
過去問+教科書を基本にする
県立高校の入試問題には教科書に
掲載されている内容以外は出ません。
そのため、以前の記事でも教科書をコアの
テキストにすることの大切さを語りました。
この時期は焦りや不安から、
とにかくたくさん過去問を解く
という行為に走りがちです。
しかし普段の勉強と同じく、
できなかったところは教科書の
該当する箇所をたどり、
知識を整理して理解しながら
復習することが大切です。
そうしないと知識がとっ散らかるだけで、
やってもやっても点数が伸びないという
沼にはまっていくことになりかねません。
「量より質」を意識しながら、
頭を整理することを大切にしましょう。
過去問から求められていることを探る
次の社会の問題を見てください。
この問題ができなかった時に
やってはいけないことは、
ア〜ウの各選択肢の年号を
調べて丸暗記することです。
この問題で問われているのは
一つ一つの年号を覚えているかどうかではなく、
歴史の流れを理解しているかどうかです。
ルターの宗教改革でプロテスタントが増え、
カトリック教会の立場が危うくなる。
↓
カトリック教会も改革を行うため、
イエズス会を結成する。
↓
カトリックの信者を増やすため、
イエズス会が海外の布教に乗り出す。
おそらく、どの教科書にも細かい年号は
載っていないはずです。
復習すべきは年号ではなく
上記の歴史の流れです。
また次の理科の問題も見てください。
ゼラチンなんて教科書に載っていない!
ということでスマホなどを使い、
ゼラチンについて調べる、という勉強は
高校受験においては本当に無駄です。
この問題は「ゼラチン=タンパク質であること」
を利用して作成された問題であり、
消化の範囲で学習した消化液や消化酵素の知識を
使えば解くことができます。
最近の傾向として、
思考力があるかどうかを問うために
教科書の扱われている内容をうまく延長した
問題が出題されることが多いです。
しかし、あくまで必要なのは
教科書レベルの知識です。
過去問演習を通して成績が伸ばせるか
どうかは、このあたりのことを
きちんと押さえているかどうかが
分かれ目になります。
過去問から何を求められているかを
読み取り、適切な復習が
できる人はこの直前期に
成績を伸ばすことができます。
語呂合わせはバカにできない
しかしいくら丸暗記より
理解が大切とは言っても、
例えば社会において
最低限必要な年号はピンポイントで
覚える必要があります。
そんな時に語呂合わせを利用することは
有効だと私は考えています。
大人の方でも、受験から時間が経った
今でも覚えている歴史の年号は、
「1192(良い国)つくろう鎌倉幕府」
や「794(鳴くよ)ウグイス平安京」
などの有名な語呂合わせがある年号では
ないでしょうか。
私が中学1年生の時、英語の先生に
「ninth(9番目)」のつづりの覚え方を、
「nineの『eが無いんす』で覚えるんだぞ」
と教えてもらいました。
その当時は「うわぁくだらない…」と
思ったものの、
20年以上経った今でも覚えていますし、
おかげでその後おそらく一度も
「ninth」のつづりを間違えていません。
今はネットで調べればいくらでも
語呂合わせは出てきます。
こういったものはスマホを使って
調べてもいいのかなと思います。
覚えなおす時に知識は定着する
過去問演習をやっていると、
この時期なのに未だに
知らなかったことに出くわしたり、
基本的なことで忘れてしまっていたことに
気づく機会も多いと思います。
ただでさえ不安の強い時期ですから、
このような時は焦るものですよね。
しかしよく言うように
ピンチはチャンスで、
危機を感じているからこそ
落ち着いて覚えなおせば、
強く記憶に残ります。
結局、不安や焦りは勉強することでしか
解消できません。
むやみにメンタルを意識して
振り回されるより、
「とにかく手を動かす!」を大切に、
この時期はやりきっていきましょうね。