水沢腹堅(さわみずこおりつめる)
最近、陽射しのある日が続いていて、ありがたい。
気分が明るくなる。
普段暖かいところに置いているサボテンを、盆栽の横に並べて、窓際で日光浴させている。
サボテンにも救われたけど、今回盆栽をお迎えしてよかったのは、窓を開ける機会が増え、部屋の外に目を向けるようになったことだ。今朝は外が白く霞んでいた。白煙が風になびいていたので一瞬給湯器の故障かと思ったけど、もやだった。
そんな気づきだけでも、気持ちがゆるむ。
おとといから、七十二候では「水沢腹堅(さわみずこおりつめる)」という時期らしい。水辺にも厚い氷が張る、一番寒い時期。
少しでも自然に触れたくて今年使い始めた日めくりカレンダー。書いてある七十二候は、聞き慣れないものが多く、候が変わるたびに意味を暦生活のサイトで確認している。水沢腹堅の説明(リンク)がよかった。ドライバーさんへの感謝は忘れたくないし、植物のシモバシラなんて、知らなかった。
そういえば、今冬は歩く機会が少なく、霜柱を踏んでいない。凍てついた土を踏むたびに、ザクザクと鳴るあの音が、快感と少しの罪悪感を呼び覚ます。
私の中の厚い氷は、おそらくややゆるんできている。
永久凍土が溶けると、氷漬けになっていた種子や細菌も息を吹き返すというような情報をネットニュースで見て、なるほどと感心した。
七十二候の移り変わりと自分の変化を重ねて、でも完璧には重ならないなと、並んで光を浴びているサボテンと盆栽を見つつ苦笑した。