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226冊目:はたらくすすむ/安堂ミキオ
こんばんは、Umenogummiです。
今日は定年を迎えた頑張るおじさんのお話です。
はたらくすすむ/安堂ミキオ 作
あらすじ
妻を亡くし、49日を過ぎても何もする気の起きなかった元下着メーカーの営業マン・長谷部進(66)は、同居する漫画家の娘・美織の「四六時中顔を合わせるのがしんどい」という言葉を聞き、一念発起、店内清掃の仕事に応募します。
しかしその清掃する店とは、風俗店(いわゆるピンクのお店)で、しかも業務内容は清掃だけでなく、店内のボーイ(とたわし(ハリネズミ)のお世話係)だったのです。
生まれてこの方風俗店を利用したことのない進は動揺し、女性の見たくない部分を見てしまったと落胆します。別の仕事を探そうかと考える進でしたが、嬢たちが真剣にたくましく生きている姿を見、自分はまだ何もしていないから、しっかり働いていこうと決意するのでした。
感想
進はどこにでもいるフツーのおじさんですが、様々な事情で働く嬢たちを色眼鏡で見ずに、ひとりひとりと向き合って接している姿が、すごく好感を持てます。気さくで物腰のやわらかい進は、すぐに嬢たちに受け入れられて頼りにされています。
そして業界をよく知らないからと、他店に赴いてインタビューをしたり、嬢のダイエットをサポートするために一緒に走ったりするなど、進は行動力もあるので、本当に頼れるおじさんという感じです。
一線から退きながらも、自分にできることを精一杯やり、生きていくという点では、こちらの作品に通ずるものがあります。
どこにでもいるふつうのおじさんの、非日常的な、でも進のやさしさに心温まるお話です。