148冊目:星の王子さま/サン・テグジュペリ
こんばんは、Umenogummiです。
今日は世界中で愛される名作です。
星の王子さま/サン・テグジュペリ 作・画
たくさんの方がご存じでしょうから、あらすじは簡潔に書きます。
飛行機のパイロットのぼくは、サハラ砂漠でエンジンが故障し不時着をしてしまいます。飛行機を修理していると
「羊の絵を描いて」
と頼む声がします。小さな男の子があらわれ、ぼくに羊の絵を描いてとせがみます。
話をしているうちに、ぼくは彼が遠い惑星から来た王子さまであること、彼の星は普通の家の大きさくらいしかないことを知ります。
毎日少しずつ王子さまと話すことで、ぼくは王子さまの星のこと、星から旅立った理由、星に残してきたさんざん世話をしてやったプライドの高いバラのこと、地球に来るまで巡った星々のこと…様々なことを知っていきます。
そして最後に地球へ訪れた王子さまは広大な土地、たくさんのバラなどを見て、自分の星のちっぽけさを知り涙します。
しかし、その次に出会ったキツネから大切なことを教わります。たくさんの美しいバラも、手をかけてやったバラに比べたらなんてことはない、ただのバラだということ。王子さまのバラは、世界にたった一輪しかないただのバラだということを。
そして別れ際、キツネは王子さまに大事な秘密を教えます。
『大切なものは、目に見えない』
…簡潔に、といったのに結構核心まで書いてしまいました。
一度読んだのに、ふとまた読みたくなる。
そんな本が皆さんにはあるでしょうか。
わたしは、この本がそれです。
初めて読んだのは多分、中学校の教科書だったかと思います。
印象に残っていることは2つ。
『ウワバミ』と『大切なことは目に見えない』
前者は、サン=テグジュペリ自身が描いた、像を丸呑みしたという絵の鮮烈さと、「ウワバミ」というネーミングの強烈さ。
(ここは超余談なので読み飛ばし可)
なに、ウワバミって。ウワバミ。何か言いたくなる単語ベスト10に入りますね。(ほかにはスリ ジャヤワルダナプラ コッテ(スリランカの首都)やクアラ ルンプール(マレーシアの首都)とか。)
残念ながら近年の星の王子さまの訳本はウワバミではなく「大きな蛇」とか「ボア」などと訳されているようです。箸が転がってもおかしい年ごろの子たちが「ウワバミってなにwww」とか、もう盛り上がれないのか。さみしい。
その役割は宮沢賢治のやまなしに出てくるクラムボンに譲りますね。中学生の皆さん、これからは「クラムボンってなにwww」と盛り上がってください。(何の話)
ウワバミはふざけすぎました。
もう一つ、『大切なことは目に見えない』は、これは真理ですね。
子どもの頃は「いやそんな当たり前のこと」と思っていましたが、大人になったら、よくわかる。目に見えないからこそ、大切にするし、思いやり、想像することができる。
この本は、純粋な子どもの心を忘れてしまった大人たちが読むべき本なのでしょう。