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期待を放り投げる

小1の長男、春から地域のスポ少で野球始めています。
それがね、
本当に本当にうまくいかない。

何がうまくいかないって、
夫婦仲がうまくいかない。

けど、すこし視点を変えたら、それも人生だよねと急にラクになった。


1.野球

夫はプロ野球が好きで、息子が産まれたほやほやの頃から「野球をやらせたい」と言っていた。

やっと小学生になったので、少年野球の体験に連れて行ってみたら
息子は「やりたい!」と言ってくれた。

6月ごろに入団。
夫も毎週末練習に付き添う生活になりました。
...…しかし、夫の理想とは、かなり違ったみたい。

息子の性格もあるのですが

他の学年の子のように話が聞けない
集中できない
すぐ疲れたと言う
すぐ泣く
練習メニューによっては参加できないが僕もやりたいと駄々をこねる

まだ1年生なんだからさ、と私は思うんですが
これが、夫は、どうしても許せない。

他の団員の迷惑になっている気がして耐えられないらしい。
幸か不幸か、小さなチームなので1年生は息子だけ。
余計に息子だけできないように感じるんだろうなと思う。

練習時間中、毎秒のように息子を叱る。
当然、叱っても、何も変わらない。
そしてまた叱る。

父親に何を言われても、息子は楽しそうに野球を続けている。
しかし、叱られ続ける息子を見ているのに私が耐えられない

2.期待

自己肯定感のある大人になってほしい私と対照的に
夫は、叱らないと甘えた人間に育つと思い込んでいる。

まだ1年生なんだし、プロ野球目指すわけでもなし、
そんな叱らなくてもいいじゃん
頑張ってるのにできないんだよ
仕組み作りをしてあげて

と何度お願いしても、夫には伝わらない。
夫は、自分の使命として、叱らなければと思い込んでいて
それに気づいていなくて
叱ったところでうまくいかないので余計にイライラを募らせる。

伝えれば、変わってくれると伝え続ける。
伝えれば、変わってくれると期待している。

ここで、あれ、と気づく。
私も夫が変わるのを期待して「叱らないで」を伝え続けていたことを。

3.息子

夫の不機嫌に私が耐えられなくて
もう野球をやめてもらえないだろうかと考えてたくらい。

ところが、
息子はたくましく、野球している自分に誇りを持っている!
ルールもよくわかっていないし、キャッチボールもろくろくできないのに
会う人会う人に
「ぼくね!やきゅうやってるんだよ!」
「みて!」
と歪んだバッティングフォームをどや顔で披露している。

尊い。かわいい。なんていい子なんだ。
本当に私から生まれたなんて信じられないほどの天使。奇跡だ。

私はそう思う。

しかし、夫からすると
「全然いい子じゃない。全然だめだわ」と感じるそう。

きっと、期待値が違う。
私は息子しか見えていないので、木を見て森を見ず、息子の成長だけが愛おしい。
夫は、集団の中の息子を見ている。大木の並ぶ中のヒョロヒョロの息子に、焦燥する。

見ている景色が違うのだから、何を伝えても通じなくて当然だと思う。

そして、息子もまた、まったく違う景色を見ている。
親がどう思っていようが関係ない。彼は自分の好きなように、嬉々として枝を伸ばしていく。

4.期待を放り投げる

息子が小さいときに読んだ育児の本に
期待は放り投げよう」と書かれていた。

期待は、必ず裏切られる。
期待は、自分が勝手に描いている理想だから。
自分に期待したってできないのに、他に期待したら裏切られて当然。

他の子と同じタイミングで歩き始めるとか
帰ったらすぐ宿題を終わらせるとか
そんなのは、親の勝手な理想。
期待するより、自立を信じることが大事だと書かれていた。

なるほど、と思い、他の子よりもゆっくり成長するわが子を見守ってきた。

しかし、夫に期待してしまっているとは、自分で気づかなかった。

夫への期待も放り投げることにした。

そうして俯瞰してみると、よくわかる。
夫は、おそらくいま、初めての「子育て」に苦戦している。

もっとこうしたらいいのに
そういうときはこうやって声掛けするんだよ
と思うけど、私の勝手な理想。
「叱らないと甘えた人間に育つと思い込んでいること」が気に入らないのも、私の勝手なのです。正解なんてないんだから。
夫が子育てに悪戦苦闘しているのを見守り、自立を信じてみよう。

そうしたらね
可笑しくて仕方ない。
うまくいくわけないのに、また意地になって叱ってやがる、ははは。

息子が野球いや、とか、パパがいやとか言うようになったら別だけれど、
今のところ、息子は楽しそう。天使。最高。

ただ夫が右往左往しているだけ。
なので、放っておくことにします。

がんばれ夫。
どの道、私が何を言っても聞かないのだから、
私は私らしく、息子を愛し続けます。

===
子育ても夫婦関係も、難しいよね、という答えのない話でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。





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