夢の続き…最後のひとつ…
お正月以来、約二か月半ぶりに信州の実家に帰省している。真冬は寒いから嫌だな…と思っていたけど、気が付けばあっという間に春になっていた。
真冬の間にずいぶん変わってしまったことがあった。
多くのお年寄りが「膝の痛み」で悩まされているけれど、母もずいぶん前に変形性膝関節症で手術をしており、痛みと共存している。
良くもならず、かといって悪くなるということもなかったが、「もうお母さんだめだわ…体が動かなくなった」と突然電話で弱音を吐いた。それから一か月もたたないうちに柿の畑を手放し、農業を縮小した。
その様子はこちら…
この日が来ることはわかっていたけど、あまりに急だったから、けっこう動揺した。
もう少しはやくにわかっていたら、最後の干し柿つくりをもっと手伝っていただろうし、美味しいよって、友人にも配ったと思うし、味わって食べただろう…
母がつくった干し柿をもう二度と食べることができないって、寂しいな…って思っていた。
使うことがなくなった、干し柿を吊るす道具や柿をむく機械を片付けていたら…
部屋の片隅に、ひとつだけ、干し柿が落ちていた。
こんな奇跡もあるんだなって思った…
何もなくなってしまった畑…
意外と狭くて驚いた…
そして、よくよく考えてみたら、
私が子供の頃、ここは田んぼだった…
変わってゆくことが常である…
夢を見た…
最後のひとつの干し柿をなかなか食べられないでいたら
母に半分食べられてしまった夢だった。
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