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虎に翼 ~ごきげんよう!~
毎日楽しみにしている「虎に翼」NHKさんに伝えたい、朝の連ドラは本当にすごいと思う。一週間でひとつの流れがあり、その中に起承転結喜怒哀楽が組み込まれている。しかも、その波は一話ごと、毎日の15分間にも見事におさめられていて。毎日ドキドキ、ハラハラ、ヒヤヒヤ、イライラ、うるうる…すばらしい構成だと思う。
今日は「虎」ではなく「梅子」に翼だった。そもそも、今週は「梅子さんウィーク」、昨日、一瞬一件落着?と思いき、やはりそんなわけなかった。
モラハラ夫と離婚するために法律を学びながらも
ここまできて!のところで、試験を断念
三人目のお子さんと家を出ていった梅子さん
その梅子さんが再登場、夫の死後の遺産相続のために。
息子三人仲が悪く平等に遺産分与ができない…
そこに姑と妾も加わり…
怒りを抱えながらも、静かに耐える梅子さん…
きっと逆転するだろう…と思っていたけど、見てる私が悔しかった…
「山の動く日来る
かく云へども人われを信ぜじ
山はしばらく眠りしのみ
その昔において
山は皆火に燃えて動きしものを
されど、そは信ぜずともよし
人よ、ああ、ただこれを信ぜよ
すべて眠りし女(おなご)
今ぞ目覚めて動くなる」
今日の梅子さんを見て、女性たちの目覚めを火山にたとえた、与謝野晶子の詩を思い出した。
高笑いしながら、結婚も、子育ても、家庭生活もうまくいかなかったと敗北を認め
憲法第730条
「直系血族及び同居の親族は、互に扶け合わなければならない。」をもとに、
権利を放棄し、相続争いから身を引く、あとは兄弟三人で話し合ってなんとかしなさい!と去っていった梅子さん…
「ごきげんよう!」
締め切っていた襖を開けた瞬間、広がった庭の緑の美しいこと!
家族から解放され、自由になった梅子さんの背中に翼が生えたように見えた。
梅子さんは敗北なんてしていない、しっかりやりきった!
勝利宣言のように私には聞こえた。
Edith Piaf - Non, Je ne regrette rien ェディットピアフ 水に流して