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朝ごはんには「ごはん」と「汁物」と「たんぱく源」
学生になって頻繁に学食を利用するようになった。
学生向けに朝定食というメニューがある。
ごはん(白飯)とみそ汁に、主菜は肉か、魚か、揚げ物から一品、副菜は納豆か、生卵か、温泉卵から一品を選び、これで100円。
ごはんは食べ放題。
私は朝定食の常連で、調理スタッフの方と顔なじみになった。
このスタッフの方は、腹ペコでやってくる女子大生たちのために、毎朝おひとりで段取りよく朝定食の準備をされている。
献立の料理の用意に加え、食券販売機、配膳場所と下膳場所を整える。
これだけではない、まだまだ学生には見えない作業がたくさんあることを大量調理を学ぶ私にはわかる。
ほかほかごはんに、温かいみそ汁、主菜は選ぶのに迷うので魚と決めたが、鮭、ぶり、さわら、さば・・・毎日違う魚料理が登場する。
ごはんは五穀米入りごはんがあったり、みそ汁も、ときどきピリ辛の坦々スープやかきたま汁になったり、心遣いがうれしかった。
感謝しかありません。ありがとうございます。
この朝定食を毎日食べるようになって、少しして変化に気が付いた。
2限目が終わって昼の時間になっても、お腹がすいていないぞ。
そして、午前中の集中力がまったく切れない。
入学して前期の授業が始まって、1コマ100分の講義は辛かった。
会社員だったときは自分のタイミングでうまく休憩をとることができたので、例えば、大きく伸びをしたり、腕をぶんぶん振ったり、お茶を飲むとか。気分転換して、脳と体を休ませることができた。
講義中はそれができない。水分補給は許可されているが、リフレッシュには十分でない。100分の授業が終了すると「くたびれた」といつもこぼれた。
それが、同じ100分があっという間に過ぎるようになった。授業が終わってもくたびれていない。エネルギーがまだまだ残っている感じがする。(脳のほうはたいへん疲労しているが)
このありがたい変化は、朝定食のおかげだと信じている。
会社員時代の朝食というと、トーストとゆでたまごにコーヒーが定番で、昼前にはお腹が空いてきて、仕事よりも、食べものや食べることに気を取られていた。集中力なんて、どこに行った?である。
そして、このときは、お昼近くにお腹がすくのはよいことだと勝手に思っていた。
今は朝にがっつり白飯を、それもお茶碗に大盛りで食べているおかげもあって授業中にお腹が空くことはないし、脳にエネルギーが回っているので集中力は途切れない。朝の炭水化物とたんぱく質は大事なことを身をもって実感した。
そして、温かい汁ものをひと口いただくと、目が覚めて体も起きてくるのがわかる。
お腹の調子が良いのも、ぐっすりよく眠れるのも、朝定食のおかげかもしれない。
いいことづくめだ。
「朝は、ごはんと温かい汁物とたんぱく質を食べようよ」と会社員時代の自分に言ってあげたい、言ってあげられるものならば。
今年の朝定食期間は終了してしまったので、いまは朝食にごはんを炊いて食べている。たんぱく源は目玉焼きや納豆で、じゃこやキムチ、海苔を加えたり添えたり、汁物は前の晩に昆布でだしを取って、具材は豆腐と乾燥カットわかめがメインのみそ汁やすましを作って用意しているが、最近はかなり頻繁に、薄めにしたインスタントのみそ汁やスープに小松菜やねぎ、ごまを足して、胡椒を多めに振って食べている。
椀の汁物をひと口いただくと、温かさが体にじわっと染みていき、ほかほかの真っ白なごはんをひと口いただくと、なんともほっとした気持ちになって一日が始まる。
朝ごはんには、「炭水化物」と「温かい汁物」と「たんぱく質」を食べて、体と脳にエネルギーを送って一日をスタートする。
お米のごはんと温かい汁物と、肉・魚・卵・豆がよし。
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