ビートたけしはダウンタウンの漫才をどう見ていたか?
ダウンタウンの漫才、少しずつ分析していきます。マンザイブームが1980年に起こって、2年間続くんだけれども、ダウンタウンはこの1982年にします。ということは、このふたつの流れは同時代のものであり、並立していたということになるんじゃないかな。
マンザイブームの漫才って、「ハイスピード」が特徴。
ダウンタウンの漫才は、「スローテンポ」で有名。
漫才の表現方法は、同時代のものでありながら、全然違うわけだ。このことはもちろん、多くの人が感じている。とくに、ビートたけしが松本人志との対談で次のように語っている。いろんな本で引用されているから、有名な発言だよね。
実はこの対談まで、松本とたけしの関係って微妙だったはず。もともと接点がほとんどなかったし、たけしが交通事故で顔をけがして、復帰するときに、松本がたけしについてかなんか書いたはずなんだよな。
それがたけしには気に食わなかったみたいで、「やかましいわ」みたいなことになってた。で、この対談でようやく打ち解けた状況だったと記憶している。
それはまあどうでもいいんだけど、とにかく対談のなかで、たけしはダウンタウンの漫才のことを「進化だ」といって褒めている。だから、ダウンタウンはすごいっていう根拠として、みんなこの発言を引用しているんだ。
でも、ただそれだけを取り上げて、ダウンタウンの漫才は進化したんだな、すごいなって言ってしまうのは、ここでは避けたい。もうちょっと細かく見ていきたいっていうわけです。とにかく、ダウンタウンの漫才を分析する出発点としては、この対談は重要だっていうことには変わりない。
では、また次回。(梅)
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