四日市あすなろう鉄道 降り潰し
夏の秘境駅まつり(主催・私、参加・私)も終わり、冷たい風が吹き始め。
その頃、私はひどく落ち込んでいました。
対人関係で嫌なことがあって、どうしても憂鬱を乗り越えられないままダラダラと毎日を塗りつぶしていました。
これはちょっとよくないな、ということで、日帰りの旅に出発。
この頃は横見浩彦さんの全国降り潰しの旅の本を読んでいました。
「JR全線全駅下車の旅」という本で、国内にあるすべての駅に降りるという前人未到の記録について読むことができます。
私も降り潰しの旅に出たいな、などど思ってみたりしたのですが、女性にはとてもマネできない旅程でした。
来世では男性の体に生まれて、一人で無謀な旅に出てみたいものです。
現状として私でも可能なのは、路線を絞って降り潰すこと。
なので、とりあえず駅数の少ない鉄道に行ってみようと思った次第です。
そんなわけで、やってきました。
四日市あすなろう鉄道!
ここは全部で9駅しかなく、本数も多いので、特に苦労せずに降り潰すことができるでしょう。
とにかく「降りたことある駅」を増やしたい、その一心なのです。
ここでは珍しいナローゲージ(線路の幅が在来線より狭く、車両も小ぶり)を楽しめます。
憂鬱を引きずりながら歩いていた私ですが、このナローゲージにはちょっとテンションが上がってしまいます。
とにかく傷ついてるので、事前に下車計画とか考える元気がありませんでした。
行き当たりばったりです。
まずは八王子線から潰してしまおうと思います。
はい、もうここからはどんどん降りるだけ!
よーい、スタート!
西日野!
ここのホームで写真を撮ろうとしたら、知らない男性にすごい熱量で話しかけられ、ちょっとしんどくなって素っ気ない態度を取ってしまいました。
申し訳ない。
今日は気ままなひとり旅がしたいので、放っておいていただけると嬉しい。
どんどん行こう、次!
日永!
……八王子線と内部線の分岐点で、どっち向いて写真撮るのがベストなのかわからず。
次!
赤堀!
次!
泊!
このへんまで来ると、ただ降りて乗ってるだけなのに疲れてきました。
次!
南日永!
そろそろ自分が何をしてるのかわからなくなってきました。
しんどい……
ただでさえこんなに疲れてるのに、私は何と戦ってるんだろう……
泣いてしまいそうです。
いや、でも頑張る。
わざわざ関西から来たんだ。
次!
小古曽!
次!
追分!
次!
内部!
というわけで、ゴールです!
あすなろう四日市!
いや、何してるの? って思ってますよね?
わかるわかる。
私も思うもん。
わっからんのだわ。
何してんだろね、私。
帰りはJR四日市で亀山へ。
なんで亀山で降りるのかというと、その頃(2017年)台風の影響で亀山ー柘植間が不通となっていて、代行バスが走っていたのです。
要するに、代行バスってどんなもんだろか?
という好奇心に突き動かされただけ。
今となってはもうよく覚えてもないですが、謎に加太で降りたようです。
過去の自分の動きがよくわかりませんが、これも駅数を稼ぐ活動の一環だったのかもしれません。
バスは便利ですが、やっぱり鉄道より余分に時間がかかるなーなどと当たり前の感想を抱いたような記憶があります。
なんだかんだありましたが、柘植まで戻ってホッと一安心。
帰宅したらだいぶ遅い時間になっていました。
とりあえずくたくたで、その日はぐっすり眠ることができました。
そんなよくわからない一日の思い出でした。