『チョコレートドーナツ』 監督トラビス・ファイン
ヒューマン度:⭐️⭐️⭐️⭐️ ※4星満点
オフィシャルサイト
ストーリー
1979年、カリフォルニア。シンガーを夢見ながらもショーダンサーで日銭を稼ぐルディ。
正義を信じながらも、ゲイであることを隠して生きる弁護士のポール。
麻薬依存症の実母の愛情を受けずに育ったダウン症の少年・マルコ。
世界の片隅で3人は出会った。
ルディとポールは愛し合い、育児放されたマルコを引き取る。ひとときの幸せな時間が3人に流れる。
しかし、幸福な時間は長くは続かなかった。ゲイであるがゆえに法と好奇の目にさらされ、ルディとポールはマルコと引き離されてしまう。
マルコを取り戻すため、見返りを求めず、ただ愛する人を守るために2人は奮闘するが、法と差別が立ちはかる。そして…。
こんな気持ちになりたいなら
[人が人を愛する姿にココロ打たれたいとき]
[魂で歌を歌う姿を観たい人]
[いい音楽に出会いたい人]
愛を注ぎたい。愛を与えて欲しい。立ちはだかるのは法と偏見。
「愛」のカタチは様々だ。そこに理想のカタチというのはない。だから「愛」を理性的に分析しようとすると不完全さや危うさがつきまとう。
それを語りかけてくる映画だ。
作品について
受賞:全米各地の映画祭で観客賞を総ナメ。
時代背景:1979年のアメリカ。ゲイであるということで殺害される事件が多発していた時代だ。
前年には、ゲイであることを表明していたサンフランシスコ市議会議員のハーヴェイ・ミルクが暗殺されている。
物語:実話がもとになっている。
レビュー
強く感情を揺さぶり、心を鷲づかみにする。
──タイム・アウト
パワフル! 素晴らしい! 深く心に刻まれる。
──ハリウッド・レポーター
派手さと傷つきやすさ、父性愛と正義感を持ち合わせた人間味あふれるキャラクターを、アラン・カミングは完璧なバランスで演じ切っている。これまでで最高の演技だ。
──タイム・アウト・ニューヨーク
『チョコレートドーナツ』のルディが放つ輝くような笑顔には
希望、傷心、挑戦、勇気、絶望、悲しみ……様々な感情が入り混じっている。
その感情の激しさに思わず目を逸らしてしまいそうになる。
──ニューヨーク・タイムズ
これまでで最高のアラン・カミングだ。
──ヴァラエティ
予告編
最後に
一人の人生の話だぞ。あんたらが気にも留めない人生だ。 ルディ
ゲイであることから適切ではないと、法廷で責め続けられたルディが発した感情の言葉だ。
僕はこの場面でようやく、これはゲイの話ではなく「愛」の話だと唐突に気付いた。
彼らは3人はそれぞれが孤独を抱え、愛を注ぎ注がれる相手を純粋に求めていた。それがたまたまゲイであり、ダウン症だっただけだ。
愛に正しいカタチなんてない。あるのはただ純粋な愛だけだ。
p.s
この映画は美しく音楽に満たされている。
I Shall Be Released - 映画「チョコレート・ドーナツ」より 【日本語字幕】
ねえ 神様 きいてよ
いつの日か いつの日か いつの日にか
きっと僕は自由になってみせる♪
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