ひといき、の大切さ。

今私は最寄駅のチェーンのカフェで1人でまったり過ごしている。
元々駅前に出た本当の理由はパートナーの風邪薬を買いに来ただけである。

突然だが私は生粋のカフェ、喫茶店好きである。
それもあってカフェでアルバイトをしている。
好きな理由はなんだろうとずっと考えていたけど理由はただひとつ、誰かの「ホッとひといき」の瞬間が好きだからだ。

うちのカフェは小さな個人でやってるお店で日々色んなお客さんが来る。
数人でティータイムでお話に花が咲き誇ってる人もいれば、1人タイムを黙々と楽しむ方、テラス席で愛犬との時間を楽しむ人なんかもいる。
そのお客様ひとりひとりの様子を見るのが私は好きだ。
先に会計をしてあとはお客様の好きに過ごしていくスタイルなのだが、面白いことに来た時にすごく張り詰めた空気を纏っている人が帰る頃には別人になっていることがある。

うちは珈琲がブレンドだけでも3種類、多い時はそれ以上あることもあるお店で、カフェあるあるの「ブレンドで。」がうちでは通用しない。
「ブレンド。」の一点張りの年配の方にもわかりやすく丁寧にひとつひとつのブレンドの違いをお教えする。
正直この作業は私は億劫に感じることもある。
オーダーの時に「ブレンド。」一点張りのおじいさん、正直説明したって違いなんてわからないだろ、と思ってしまう自分も居るが、そんな時こそ丁寧にわかりやすく穏やかに説明をする。
帰りがけ、その無骨なおじいさんがお風呂上がりみたいな顔で「うまかったよ。またくるよ。」と声をかけてくれたりする。
その瞬間、「あぁ私はこの人のひといきタイムのお手伝いができたんだなぁ」と跳ねたくなるほど嬉しくなる。

なにが言いたいかわからなくなってしまったが、私はそんなホッとひといきタイムが好きだ。
風邪薬を待っているパートナーのためにも早く帰りのバスに乗らなくてはいけないのだが、もうひといきついていこう。