インダストリー・ワンが渋谷区教育委員会にて教員向けのデザイン思考ワークショップを行いました
みなさんこんにちは。株式会社インダストリー・ワンでDesign事業部長を務めております梅澤と申します。インダストリー・ワンは三菱商事100%子会社のDXコンサル会社です。私は、昨年3月にこの会社へジョインし、DXの社会実装を目標にデザイン組織を立ち上げ、デザイン・コンサル・エンジニアリングを掛け合わせた事業モデルの構築に挑戦しています。
株式会社インダストリー・ワン
インダストリー・ワン-あらゆる企業、産業のDX推進- (industry-one.com)
昨年の10月のDesign事業部立ち上げから10ヶ月が経ちました。現在Design事業部には10名のデザイナーが在籍し、「デザイン」の力を様々なビジネスの局面で活用しています。
私たちは「デザイン」を目的とするのではなく、社会課題解決の手段として「デザイン」を活用しています。"デザイン思考"が一定認知されてきた昨今、それをビジネスのあらゆる現場で「実行」することが求められていることをひしひしと感じています。そんな現場の肌感を、適宜発信していきたいと考えています。
さて、上記の通り、BPR、国際開発、部門運営、と弊社のデザイナーたちは活動してきたわけですが、今回は「教育」における「デザイン」の活用について触れたいと思います。先日、渋谷区教育委員会とのご縁により、小中学校の「探究学習」リーダーの先生方へデザイン思考ワークショップを行いました。
プレスリリース
IO News | 渋谷区教育委員会にてSTEAM教育定着のためのワークショップを開催 (industry-one.com)
現在、渋谷区教育委員会ではSTEAM教育や探究学習に力を入れており、生徒自ら考え抜く力を育成することに着目されています。インダストリー・ワンでは、普段から社会人向けにデザイン思考ワークショップを行いながら、「主観を大切にし、他者と共創すること」をビジネスで実践しています。
このメソトロジーを渋谷区の教育現場でも活用いただくための契機として、渋谷区教育委員会事務局教育指導課 指導主事 柳田様とワークショップの企画を計画させていただきました。
ワークショップのメインファシリテーターを務めたのはDesign事業部の今井。サブファシリテーターは五代、須佐です。3人とも15年以上のデザイナー経験があり、大企業のビジネスマンを目標達成に向けて、デザインの力で巻き込んできた実績があり、「教育」の現場での課題解決にも意欲的に取り組んでいます。
インダストリー・ワンのデザイン原則が描かれたカードで「トランプ」
私たちのワークショップ冒頭では、アイスブレイクおよびチームビルディングのために「トランプ」を行います。
このトランプにはインダストリー・ワンのデザイン原則が描かれています。デザイナーは、人の体験設計をするにあたり、「見やすさ」「分かりやすさ」「快適さ」を実現するために様々なモノ・コトをデザインします。この「トランプ」には、そのためのアウトプット原則、行動原則が描かれており、参加者はアイスブレイクの中で自然と「デザイン」を学ぶことができます。
アイデアシートで「既存の困りごと」から「理想の体験」を描く
いよいよ本題に入ります。今回のワークショップでは既存の「学校での困りごと」をテーマに、各先生方にご自身の困りごとについて考えてもらいました。これは、先生方が今後の授業でも設定できるテーマであり、まずは教える先生方に体験してもらうというワークショップ設計になっています。
インダストリー・ワンのワークショップの特徴の1つとして、できるだけ「絵」で既存の困りごとを困りごとを描いてもらうことがあります。絵で表現することでご自身の困りごとを「体験」として捉えることができ、その体験の1シーンを切り取り、解像度高く表現することができます。今回は下記のように非常に現場感のある困りごとのシーンが描かれました。
さらに、「理想の体験」をソリューションにしたらどうなるかも「絵」で描いてもらいます。これにより、自分自身の体験が本来どうなると嬉しいかをシーンで考え抜くことができ、自分自身の「アイデア」が固まってきます。
アイデアを他人に伝える
これまで個人ワークにより、ご自身の中で深くアイデアについて考えてきました。ここからは内側に向いていた思考を外に出していきます。また、ご自身の思考を「絵」で描いたことで、外に向かって伝えやすくなります。
デザイン思考には、いわゆる「共感」が必要になりますが、インダストリー・ワンのデザイン思考ワークショップは、「主観」と「客観」を行き来しながら「共感」するという設計になっています。ご自身で絵を描いたワークで「主観」を表現し、このグループワークで各自の考えを伝えることで「客観」を養います。参加者の皆さんは、「そんな困り事があるんだ」「私もそういう経験がある」「じゃあこんなアイデアもあるかも」と、客観視することで新たな気づきを得ることができていました。
物語にすることで体験価値を見える化する
最後のワークではグループになり、各自のアイデアを物語として表現します。「いつ」「誰が」「何を使って」「どのくらいの時間を費やして」「どんなことをする」という観点で、アジャイルに絵を描きながら物語を作り上げていきます。
物語を伝える
最後に、物語の内容や体験価値を第三者に伝えるためのプレゼンテーションを行います。ここではそれぞれのグループの個性が表現され、非常に楽しい雰囲気となります。
インダストリー・ワンのデザイン思考ワークショップでは、このように参加者個人が描いた"個"の発想を起点として、様々な人を巻き込み共創していく力を養います。これまでもビジネスの新規事業向け、大学生のUIUX授業向け、中学生へのSTEAM教育向けとデザイン思考ワークショップを行ってきましたが、教員向けは初めてでした。
まとめ
インダストリー・ワンでは、これからもこのような「デザイン」の力を活用し、様々な局面で社会課題を解決する取り組みを行います。また、デザイナーだけでなく、コンサルタントやエンジニアと三位一体となって社会課題解決に取り組むのが特徴です。これからもその具体的な取り組みを発信していきたいと思います。
「インダストリー・ワンって、どんな会社?」と気になった方へ
インダストリー・ワンは2021年6月に設立された会社です。産業全体におけるDXの加速化、DXによる企業・産業の変革に貢献することをめざしています。
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ワークショップではSAP AppHausによるScenes™を活用しています。
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