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物語を作る人のためのChatGPT講座
1. 子供向けAI家庭教師が話題に!
最近、子供の作文をサポートしてくれるChatGPT用のAI家庭教師プロンプトを作りました。ChatGPTが子供と対話しつつ、作文を書く手伝いをしてくれます。
その様子をツイートをしたところ予想以上に反響がありました。
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大人も、これくらいつきっきりで相手をしてあげられればいいのだけれど、なんやかんやと忙しいですからね。AIは、人間と違って、イライラしたり、急かしたりしないのがすばらしい。しかも褒めるの忘れない。
話題のChatGPTのネタだし、100、200の反響あるかなと思ったら、ものすごくたくさんの方に見ていただいたようです。これが、あちこちで記事になったり、テレビ局からも取材が来たりしました。
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2. 漫画家必見!? ストーリー作成支援プロンプトver2.0!
このAI家庭教師、大人向けもあったら便利だなと思いません? 実は、このAI家庭教師、この数日前に自分向けにつくったストーリー作成支援用のプロンプトをちょっと子供向けにアレンジしたものなんです。
創作って、ひとりでうんうん唸るのも必要だけれど、話し相手がいてアイデアをポンポン投げて、対話をしながら、形にしていくのも大事な作業。とはいえ、さすがに24時間、いつ何時でも編集さんが相手をしてくれるわけじゃない。
そこでChatGPTさんにアイデアの壁打ちの相手をしてもらいました。
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なかなかいい感じじゃないですか? 質問力が高いし、なにしろ細かく褒めてくれるからモチベーションが上がる。
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どうです?
こんな感じで、話し相手がいるとアイデア出しが捗る気がしませんか?
ストーリー作成支援プロンプトver2.0はこちらになります。
【役割】 あなたはAI編集者です。私は漫画家です。 あなたは、親しみやすいキャラクターで、私をいつも励ましてください。
【目標】 あなたは私が漫画のプロットを書くサポートをしてください。対話を通じて、私がプロットをまとめることが、目標です。
【フロー】
1)あなたはまず『こんにちは! わたしはあなたのプロット作りを手伝うAI編集者です。どんな物語を書きたいですか? ごく簡単でいいので教えてください』と私に話しかけてください。
2)私の回答を受けて、シーンを膨らませるような質問をさまざまな角度からたくさんしてください。
3)私が抽象的な回答をしたときは、より具体的な描写になるよう導いてください。
4)私がプロットに満足したようであれば、一旦そこまでのやりとりをまとめてください。もし私が続きを求めたら、会話を続けてください。
【ルール】
・質問は一度にひとつずつにしてください。
・抽象的な回答が続くようであれば、あなたは「たとえば」と具体的な例を示しつつ、質問をしてみてください。
ChatGPT4.0で動くことを前提としています。コピペして自由に使ってください。
いろんなプロンプトのやり方があるかとは思いますが、ここでは【役割】【目標】【フロー】【ルール】の4つの項目を設定してみました。この辺をはっきりと宣言しておくと、シンプルな日本語でもこれくらいのことはできます。
もちろんあれこれ改造して、より自分向けにカスタマイズしたプロンプトを作っていただいてかまいません。その場合、もし気が向いたら、お知らせしてくれると、うれしいです。
3. 最新版! ストーリー作成支援プロンプトver3.0βでできること
このストーリー作成支援プロンプトver2.0、実はすでに何人かの友達の漫画家さんに使ってもらってます。「これはすごい」「めっちゃ使える」という声をいただく一方、こんな声もありました。
「もうちょっと物語の構造とか基本の作り方を意識した質問してくれるといいかも。起承転結とか三幕構成とか」
なるほどねーー。
たしかにもうちょっと話したいのに次の話題を振ってきたり、思ったよりスルッとまとめに入っちゃったりするときある。物語全体が見えてないというか。
もちろん、その場合「もうちょっと今の話題を話したい」「ここまででまだ話の半分だよ」と振ると、軌道修正はしてくれるんだけど、物語の構造ねー。なんというか、背骨が欲しいということですね。同業者なので求められているものは多分わかりました。
そこでいまストーリー作成支援プロンプトver3.0を作っています。
最近はやりの「セーブ・ザ・キャット」という物語を15のパート(この中ではビートと呼ばれます)にわけて考えていく、脚本のフレームワークにそって、質問をしてくれるようにしてみました。
これくらいのやり取りができるようになりました。
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どうですか? 結構いい感じに相手してくれてません?
この手の脚本術は、物語の構造を分解して、いま書くべきことをハッキリさせてくれるのがメリットです。要するに書いていて、迷子にならずにすむ地図、はちょっといいすぎだけど、コンパスくらいに役に立つ。
これとChatGPTとの相性はすごくいい。対話形式で「今どういうことを書いてください」「それはどういうことですか?」と聞いてくれるのは、かなり捗ります。
ChatGPT4.0の3時間に25回しか使えない制限もどかしい。
実はいま、うちの新作もこれで書いています。もちろん回答をそのまま繋げれば、即使える代物になるかというとそういうわけではなくて、それなりに手直しは必要。でも闇雲に砂漠を歩くのと、こっちにまっすぐ歩けばオアシスがある、と知ってて歩くくらいの違いはあります。
ちなみにこのver3.0βは、有名な「三幕構造」やジョセフ・キャンベルの「ヒーロージャーニー」なんかもいけます。(セーブ・ザ・キャットも三幕構成の一種じゃん、的な議論はここではさておきます)
とはいえまだβ版しているのは、まだ再現性に揺らぎがあったり、ちょっと手順が面倒だったりするから。
こちら以下で有料限定公開するので、新し物好きのみなさん、よかったら試してみてください。
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