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旅行日記①モンゴル🇲🇳-遊牧民と草原と-

テレルジ公園内にある遊牧民キャンプへ。
遊牧民のゲルにおじゃまして、その家族のお母さんにミルクティーか馬乳酒どっちにする?と言われ、馬乳酒をご馳走になりました。

草原に解き放たれた動物たち


日本で売られているカルピスは、馬乳酒を元にした飲み物らしいです…が、味は全く違いました。すっぱい甘酒…というのでしょうか?アルコール度数は2-3%といいますが、かなり発酵臭がします。これ、慣れていない日本人が飲むと絶対お腹を壊すんだよー、と飲んだ後にガイドさんに言われました😀飲んじゃったよ笑

馬乳酒をいただいた後、3人の民族衣装を着た男性がやってきました。彼らは馬頭琴・ホーミーバンドだそうです。TV番組「God Talent」のモンゴルverで優勝した実力派ですが、私とほとんど変わらない年齢の方々でした。


馬頭琴は弦が2本ですが、意外と激しい演奏が多く、指の動きが凄まじい…。その綺麗な音色が今も記憶に残っています。

ホーミーは初めて聞きました。
そもそもホーミー…?なにそれ?レベルでした。ホーミーは、声を出す際に同時に高い音と低い音を響かせる歌唱法で、動物の鳴き声を真似た歌い方があります。凄い技術でした。

さらに、横笛による演奏も。
洗練された「循環呼吸」の技術を見せてくれました。これ、すごいんです。鼻から息を吸いながら口から息を吐き、笛を吹くんです。そもそも同時呼吸ってだけでできないのに、笛吹くんです。循環呼吸やめた後も、息上がってないんだす…。
これを見てから一人、何度も挑戦しているのですが、息の吸い方を忘れたニンゲン…みたいになってしまいます。いかに凄いか、身に沁みて分かりました。。。

私は『スーホの白い馬』のお話が好きなのですが、目の前で馬頭琴の生演奏とホーミーを聴けるなんて。ただただ聴き入ってしまいました。

 
演奏に酔いしれた後、この遊牧民家族の所有する馬に乗馬させてもらいました。やんちゃな子で、すぐ右に行ったり左に行ったり、隣の馬にちょっかいをかけたり。
サラブレッドやアラブ馬と比べるとだいぶ小さいですが、ミニチュアホースより大きい…
草原の中を馬で歩くのはとても気持ちが良くて、永遠に地平線をこのまま行きたいな…と思うほどでした。


遊牧民の夏のキャンプ地。
そこには電灯がなく、隣のゲルも見えず、ただただ広い草原が広がっていました。
牛や馬が草を喰み、優雅に眠る様子に、時間の流れを忘れました。


遊牧民に別れを告げ、向かったのは宿泊予定のツーリストキャンプ。
1人1ゲルに泊まる、夢のような体験。

Myゲル!!!
我が家へようこそ!笑


Myゲルの鍵をもらって中に入ると、そこはもう私の城。3つもあるベッドのどれを使うか悩みながら、ひとまずボフッと飛び込んで天井を見てみました。

残念ながら、Myゲルにはお客さんが…🪰
自然の中だから当たり前ですが、ゲルを独り占めできないのは残念🫤

ゲルはバガナと言われる2本の柱と、トーノと呼ばれる天窓が特徴的な、木の骨組みとフェルト、紐でできた遊牧民の家。
天窓は日時計のような役割をしていて、日中の室内はとても明るいです🔆

ゲルには1つ、大事なルールがあります。「バガナの間を通ってはいけない」というもの。バガナはその家の夫婦を示すため、2人の仲をさく行為にあたる、とのこと。

ツアーリストキャンプ周辺を散歩🚶‍♀️
キャンプから見えるところに、登りやすそうな大きな岩を発見。行くしかないでしょ。
ということで、ツアーで仲良くなった方を誘って、草原をかき分けて行きました。

そこから見える夕陽はとても眩しく、美しかった。

岩に登る。空と山と草原の美しさ。。。


写真では現せない美しい夕陽を眺めてから、一度キャンプに戻りましたが、今度は一人で、Myゲルから少し離れたベンチで夕陽が沈むまで、地平線を眺めました。

仕事のこと。プライベートのこと。
尽きない悩みやごちゃごちゃしていた自分の頭の中がリセットされるようでした。
多分本当に大切なのは、自分の「本当にやりたいこと」で、死ぬまでの将来設計とか、今自分が悩んでることとかを考えたって答えは出ないし解決はしないんだ〜と、地平線を見ていたらそう思えてきました。

自然は偉大です🌀


標高1500mということもあり、夜はかなり冷え込みます。薪ストーブのなんとありがたいことか。ツーリストキャンプのおじさんが、22時と朝4時に薪と石炭を焚べてくれます。


夜、星空を眺めました。ツーリストキャンプの明かりはあれど、都会では見ることのできない美しい星空が広がっていました。

私、ミルキーウェイを「天の川(あまのがわ)」と表現した日本人の言葉のセンスが好きなんです。あ、でも沖縄では「てぃんがーら」というらしく、これもまた好きだなぁと思っています。

天の川と夏の大三角を見上げ、頭の中にはsupercellの「きみの知らない物語」が流れる。

流れ星、2つ。
ちゃんと自分で「流れ星だ」と認識できたのは初めてかもしれません。
あんな一瞬で、願い事なんてできないなぁ…
自分で叶えなきゃなと思いました笑

モンゴルでは、流れ星は自分の身近な人の不幸を示すため、「自分の周りに不幸が起きませんように」と祈るそうです。
一方で招福を祈り、一方で除災を祈る。
「文化」の奥深さを感じます。

真夜中の草原は寒く、久しぶりにマフラーを巻きました。星いっぱいの空、深い夜に消えていく稜線、、、ビルに囲まれた街では見られない、素敵な光景でした。

山が太陽を隠してしまうため、街よりも遅く現れます。日の出と反対側の稜線に光が差し込み、徐々にツーリストキャンプが明るい日差しに包まれる光景。美しかったです。


朝昼夜と、豊かな自然を感じさせてくれる草原。これは「死ぬまでに見ておきたい光景」だなぁと思いました。

地平線を見る、という目標。
これにて達成です!

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