帝王切開レポ~我が子誕生したの?~
今回の主な登場人物
キリ子 →キリッとした見た目と辛口な助産師さん
金田(以下、金)→はんにゃ金田似の麻酔科の先生
久保田(以下、久)→久保田利伸似の看護師さん
ドラマでよく見る天井にはでっかいライトがある手術台に乗せられ、背中に麻酔が入る。
その間にもどんどん進む陣痛。
モリモリモリ!(陣痛の痛みを音で表すならこれが一番ぴったり)
私「痛いーーーーーーー!」
久「痛いですよね、背中の針。」
私「いえ、陣痛です。」
久「あぁ。。。」
このやりとり何回したかな。
金田は冷たいガーゼを体の色んなところに当て、麻酔が効いてるかを確認していた。
以前、妹が同じ病院で手術をしたことがあり、麻酔が効いているはずの彼女の足が動いていて、先生が「この子、まだ麻酔効いてない!」ってことがあったらしく、それを聞いてたので、麻酔の効き具合は私も慎重に確かめたいところだった。
金「ここ、冷たいですか?」
私「冷たくないです。」
金「ここはどうですか?」
私「冷たいです。」
金「えぇ!冷たいですか?これは?ここは?どうですか?」
と何回も聞かれると、もうわからなくなってしまい
「先生、もう一回してください!もう一回!もう一回!」
とミスチルみたいになってきて、もう、冷たいって何?状態になってきて疲れてきた。
私の体は下半身麻酔で、両腕はぐるぐる巻きにされて上から見るとTの字になっていて動かせず首を左右に振ることしかできない。
ミスチルももう出てこないので、私の顔の前にはカーテンが引かれいよいよ手術開始。(やっとかよ)
先生の「メス!」とか聞こえてくるのかと思いきや、途中麻酔が効きすぎて呼吸が苦しくなったり(これ、結構怖かった!息が上手く吸えないんだもん)しながら、久保田利伸がもうすぐ産まれますよーって言ってから、どんくらい時間たった?
しーんとしていて、
こっちは、ん?産まれたの?誰か何か言ってと思いながら、金田はカーテン越しにお腹を見ている。いや、なんなら私が一番そこ見たいんですけど。誰か実況中継プリーズ。
しばらくして、うがいをしながら、えーーーん!と鳴き声が響き、ああ産まれたのねと一安心。さぁ、姿を見せておくれ。さぁ。さぁ早く。
キリ子が赤ちゃんを連れてきてくれた。待望の対面!
と思いきや、クイズ!今何が通ったでしょう?的な一瞬シャっとしか見せてもらえなかった。マジで一瞬。もしかしたらあれは赤ちゃんじゃなかったとしてもわからんレベル。
キリコ「はい、じゃあ上に連れて行きまーす」
なぜに?ほんとに産まれました?パニック状態の中、周りからは「おめでとうございます!」の嵐。まだ、お腹はぱっくり開いたままで私の方はまだ完了していない。
なんか疲れた。。と思ったら急に咳がしたくなり、でもお腹はまだ開いている。
私「先生、咳したいんですけどいいですか?」
金「え?今ですか?いやー、ちょっと待てます?」
私「そうですよね。頑張ってみます」
一回しっかり咳をしたらすっきりするタイプの咳のようで、喉の先端で小さくコホッとしたくらいじゃおさまらない。私はそれからずっと、お腹を縫い合わせている先生たちのライフワークバランスについての会話を聞きながら(これ聞いた時、先生たちが雑談できるくらい私はもう大丈夫なのねと安心した。先生たち、激務お疲れ様です。)咳したいのに我慢をしていた。
あぁ、なんだか色んな意味で疲れた。。
そして我が子よ、今何してるのかな?
母はまだまだあなたを抱っこできそうにありません。。
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