共同通信杯(2024)全頭考察と予想


ベラジオボンド

12月に阪神1800mで新馬デビュー勝ち。前有利の展開で先行したこの馬にも向いていたが、2着馬に3馬身差つけての強い勝ち方だった。
2着馬はリスグラシューの弟エボルヴィングだったし、3着馬・5着馬はその後未勝利を勝ち上がっている。
阪神で上がり33.9の瞬発力を使っており、東京で瞬発力比べになっても対応できそうか。

ディマイザキッド

デビューから2戦は2着に敗れているが、どちらも位置取りが後ろすぎて差しが届かなかったもので、能力負けという印象はない。
前走は柴山Jから横山武史Jに乗り替わりで、早めに押し上げて押し切る好騎乗で勝ち上がった。高速馬場だった可能性もあるが、時計も優秀。
今回も乗り替わりとなるが、乗れてるキング騎手が鞍上なのは魅力。
毎回上がり最速を使っているものの、切れるというよりは長く良い脚を使うタイプかな。中山で勝ち上がっているが、東京も良いかもしれない。

フォスターボンド

10月の東京2000mでの新馬戦は2着。出遅れて後方から、インベタで逃げた逃げ馬が勝ったレースで、ポジション的に厳しかった。
前走の2戦目で勝ち上がり。今回も後方からになったが、10頭立てで少頭数だったためゴチャつかず4角でスムーズに追い上げることができた。L3Fが加速ラップ(11.9 - 11.6 - 11.5)で前が有利な展開を後方から差し切った。勝ち時計も優秀。
能力は高そうだが、スタートが悪く後方追い込み一辺倒なので新馬戦のような展開になると厳しい。ただ今回も前走と同じく少頭数なので、そこまで不利にはならないか。ペースが流れて展開向けば出番はあると思う。

ミスタージーティー

前走はホープフルSで5着。直線どん詰まりで不完全燃焼だった。
2走前の新馬戦は京成杯4着だったハヤテノフクノスケを相手に前残りのレースをすごい瞬発力で差し切った。
今回は持ち前の瞬発力を活かせそうな東京コースなうえ、少頭数で不利も受けにくい。真っ向勝負ができそうなここは勝負気配は高い。
しかし前走明確な不利があったので人気するのはわかるが、想定2番人気となると少し逆張りしたくなる。強そうだがハヤテノフクノスケを物差しにすると怪物級とはまだ言えないかもしれない。

ショーマンフリート

前走はシンザン記念で5着。シンザン記念の予想でも書いたが、京都は時計のかかるタフな特殊馬場でこの馬に合わないと思っていた。そんな中で5着まで追い上げてきたのは評価できる。
切れる脚を持つこの馬にとって良馬場の東京コースはプラスなはず。ルメール鞍上も心強い。
距離延長がどうかだが、スワーヴリチャード産駒だし問題はなさそう。
シンザン記念での結果で少し人気落ちするのであれば、むしろ評価したい。

エコロヴァルツ

前走は朝日杯FSで2着。内枠から一旦後方に下げて大外を回す大味な競馬となった。パトロールビデオを見るとわかるが、前走はかかり気味だった隣の馬に接触&強引な進路取りによる不利を受けている。そこから一瞬でプランを切り替えた武豊Jはさすがだった。外伸び馬場・差し有利展開・メンバーレベルも高くない、という恵まれた感はあったが受けた不利を考えれば相殺されるくらい良くやってる。脚質に幅が出たのは収穫だったが、本来は先行できる馬なので向かない差し競馬でここまでやれたとも言える。
また、血統を考えれば本来は中長距離タイプで1600mは忙しかったはず。その中での結果なので評価できる。
今回は初の東京コース。前走の結果的に高速馬場も問題ないことが分かったし、距離延長もプラス。初の左回りがどうかだが、ストライドの大きい馬なので大箱のコースが合わないってことはないと思う。武さんならダービーを見据えた騎乗をしてくれると期待したい。

パワーホール

前走は京都2歳Sで12着に大敗。ジョッキーのコメント的にバランスを崩したので無理させなかったとのこと。伸びないインを回ってきただけだしレースに参加しての負けではない。
新馬戦では逃げてのちにジュニアCを圧勝するキャプテンシーをぶっちぎって勝っている。続く札幌2歳Sでも道悪の中での2着。洋芝巧者の可能性も考えられるが、能力は高いと思う。
「成長が遅い」という厩舎コメント的にちょっと不安はあるが、前走は度外視できるし、100倍を越えたオッズが付くならば抑えてみてもいいかもしれない。
今回は他に逃げ馬が不在で、この馬がすんなり単騎逃げできたら面白いかもしれない。

ジャスティンミラノ

11月に東京2000mで新馬デビュー勝ち。前半スローからの直線の瞬発力勝負で、2番手を先行して前にいたこの馬には展開向いていた。それでもL3Fのラップ(11.4 - 10.8 - 11.3)は優秀だった。また、このとき1馬身以上差をつけた2着馬(ヘデントール)は次走の未勝利戦を2馬身千切って圧勝している。
非凡なポテンシャルは見せているが、まだ1戦1勝馬なので評価は悩ましい。オッズとの相談か。

ジャンタルマンタル

前走は朝日杯FSで1着。道中は中段のインで溜め、直線早めに抜け出し外に出す。完璧な競馬だった。スムーズすぎただけに、今回はちょっと逆張りして疑ってみたくなる。
今回は初の関東遠征で東京コースとなる。新馬戦は1800mで勝っているものの、今のところパレスマリス産駒の勝ち鞍は1600が中心で距離延長がプラスになるかは何とも言えない(現状サンプルが少なすぎるが)。
また、これまでのレースのメンバーレベルも若干怪しい。
朝日杯は2着のエコロヴァルツは大きな不利があったし、3着のタガノエルピーダは強いかもしれないが牝馬。それ以下は微妙なメンツだ。ダノンマッキンリーもその後のクロッカスSで負けてるし。
その前のデイリー杯2歳S組も、2着は朝日杯13着のエンヤラヴフェイスで、3着のナムラフッカーも土曜日のこぶし賞で7着に大敗した。また4着のナムラエイハブもきさらぎ賞で10着に大敗している。

それなりに強い馬だとは思っているが、今回のメンバーの中で抜けた実力があるとは感じていない。今は馬場もフラットな印象で、末脚比べの真っ向勝負になったらどうだろうか。

エンヤラヴフェイス

前走の朝日杯FSでは13着に大敗。揉まれ弱いところがあるらしく、外枠から終始外を回す競馬に。直線挟まれたところはあったが、それがなくても勝負にはならなかったか。
2走前は2着に好走しているものの、前述のジャンタルマンタルの考察で触れたようにメンバーレベルは高くなかった。
今回も外枠を引けたのでそれはプラスかもしれないが、このメンバーの中で揉まれたくないからと外を回して勝負になるか?と考えると厳しい気がする。


予想印

◎エコロヴァルツ
◯ショーマンフリート
▲フォスターボンド
△ミスタージーティー
☆ジャスティンミラノ
紐 ベラジオボンド

選んだ理由

◎エコロヴァルツ … 前走は不利を受けた中でのパフォーマンス。まだ底を見せていない。脚質自在でどんな展開でも対応できるし、東京も合うはず。ダービー馬候補。

◯ショーマンフリート … 前走は合わない馬場で度外視。追い風だったとは言え新馬戦のラップは優秀で、高速馬場ならもっとやれるはず。

▲フォスターボンド … 少頭数だしもしスタート悪くてもそこまで不利にならないはず。加速ラップの前残り展開を差し切る馬は強い法則。

△ミスタージーティー … 前走は分かりやすい不利。朝日杯組よりはホープフル組のほうが強そう。非凡な瞬発力を持っている。ただ思ったより人気しているのでオッズ妙味的に白三角まで。

☆ジャスティンミラノ … 1戦1勝馬で未知数だが、瞬発力は非凡。この中でいきなりやれても不思議ではない。友道厩舎。

紐 ベラジオボンド … 1戦1勝馬で未知数だが、新馬戦の内容は優秀。内枠からいいポジションで先行できそうで、抑えておきたい。


(追記)結果と反省

撃沈…。色々と反省しなくてはならない予想になってしまった。

◎エコロヴァルツ → 5着
引っ掛かってしまい終始引っ張り通しの競馬に。この馬は元々気性に関しては怪しいところがあったが、前走隣の馬と接触してもエキサイトしなかったのを見て落ち着いたと判断してしまった。今回は武豊Jも教育騎乗に徹していたし、今後の気性の成長に期待だが、果たして春のクラシックまでに間に合うかな…。個人的にはマイル路線には行かないでほしいと思っているが…。(俺の中での)ダービー馬候補に暗雲が立ち込めたレースになってしまった。

◯ショーマンフリート → 10着
まさかの最下位…。なんてこった。スタート直後にエコロヴァルツに寄られて嫌になったのか。能力を出し切っての負けというよりはメンタル的な問題の印象。難しい。

▲フォスターボンド → 8着
ドスローからのヨーイドンの前残りレースになってしまい出番がなかった。

△ミスタージーティー → 7着
この馬も同じく展開に泣いた。伸びてきてはいるが、脚色が同じに。

☆ジャスティンミラノ → 1着
これは強かった。スタートはそれほど速くなかったが、リカバリーでポジションを取りに行っても引っかからずに折り合えた。ドスローからの瞬発力比べは新馬戦と同様でこの馬の得意とするところ。ラスト3Fも11.4 - 10.9 - 10.8と凄まじい加速ラップに。2着のジャンタルマンタルを1馬身以上千切った。
友道厩舎だしダービー馬候補筆頭だが、スローペースのレースしか経験していないところが今後の課題となりそうか。全く問題にしないかもしれないが。

無 ジャンタルマンタル → 2着
逆張り失敗…。スタート後若干折り合い欠いてるような雰囲気もあったが、3コーナーの入りあたりではしっかりと折り合えてた。ジャスティンミラノと同じ32.6の上がりを使えているので瞬発力もある。ここまでのレースレベルを疑問視したが、しっかり強かった。今回負けはしたが、馬場・ペース・展開も不問で弱点らしい弱点がない。良い馬だ。

無 パワーホール → 3着
この馬の考察で【今回は他に逃げ馬が不在で、この馬がすんなり単騎逃げできたら面白いかもしれない。】と言及しているにも関わらず無印にしてしまったのは今回の一番の反省。この馬が逃げるという前提の予想ができていれば今回のペースや展開まで見えたはず。

以上。
今回の反省を踏まえて、来週からは全馬の考察に加えて展開予想もしていこうと思う。
来週はフェブラリーS。最近ハズし続けているので、そろそろ当てたい。

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