「悪魔の証明」なのか? 将棋三浦九段の正念場_20170402大阪杯
安倍首相が「森友学園」問題で「百万円を渡していないのは証明しようがない。いわば悪魔の証明だ」と、最近決め台詞のように主張する「悪魔の証明」、これは「ないこと」を証明するのがいかに難しいのか、を主張している。
どれほど困難なのか例示すると、
「人間と会話する犬が存在しないという証拠は無い。ゆえに、人間と会話する犬は存在する」
「人間と会話する犬が存在する」ことを証明するには「人間と会話する犬」そのものを一匹連れてくれば良い。ただこれだけ。
しかし「存在しない」ことを証明するには全世界の犬を一匹残らず調査して存在しないという結果を導き出さねばならず、不可能だ。
悪魔の証明とはこういうことだ。
さて、2016年10月12日、日本将棋連盟は三浦弘行九段を出場停止処分にした。
いわゆる三浦九段の「スマホ不正使用疑惑問題」が発覚し、渡辺竜王をはじめプロ棋士の何名かがその疑惑を告白した。
対局中に頻繁に離席し休憩をとり、戻ってきた差し手が将棋ソフトの差し手と毎回ほぼ同じことなどを理由にプロ棋士たちが声を上げたものだった。
なかには「1億%クロ」と発言した棋士もいた(シロと判明後は一転、「1兆%シロ」と謝罪した)。
結果、日本将棋連盟が設けた第三者による調査委員会は「不正行為に及んでいたと認めるに足りる証拠はないと判断した」と発表した。
三浦九段の名誉を挽回していただきたいものだが、これ、上述した「悪魔の証明」の典型的事案だ。
つまり、「不正行為に及んでいたと認めるに足りる証拠はないと判断した」ということはつまり100%やってないという証拠が判明したのではなく、やったか、やらなかったかどちらの可能性も残った上での判断だったように思う。
よく言われる「限りなくグレーは罰せず」ということだ。
わたしは三浦九段の潔白を信じたいのだが、また同時に同僚のプロ棋士たちから疑念を持たれる行為をしたことも事実だ。
感覚に研ぎ澄まされた業界のトップを行く複数の人間たちの発言もでっち上げというレベルではないと思う。
こうした状況の中で、わたしはこの問題に決着をつけるのは三浦九段自身だと思っている。
プロは結果がすべて。
日本将棋連盟がシロと発表した後、現在は対局前に厳重に所持品をチェックし、スマホを携帯することはできなくなっている。
つまりこれまでは性善説に基づいていたので、やろうと思えばやれた環境だったが、確実に言えることは、現在、スマホ不正使用はまずできないという事実だ。
言い換えると、三浦九段が今後もいままでとなんら変わらず戦績を残せば、やっぱりやってなかったんだ、と周囲を黙らせることになる。
しかしこのタイミングで今まで以上に戦績が下降すると、スマホを使えなくなったからだと揶揄されることになる。
そこで戦績を調べてみると、三浦九段は現在正念場にたたされている。
下表は2016年度の全成績だ。
(by 将棋連盟 棋士別成績一覧2017/4/1 現在)
表の11月17日屋敷九段との対戦予定から出場停止処分となった。
そして今年2月13日 羽生三冠との対戦で復帰した。
復帰してからなんと4連敗中だ。
単に調子が悪いのか。
不運にも相手が強かったのか。
このまま負けが込むようだと、「やはり」・・・。
周囲を黙らせることも疑惑を完全否定できないことも三浦九段自身がカギを握っている。
プロは結果がすべて。
さて、本日は今年からG1に昇格した大阪杯。
キタサンブラック、マカヒキ、サトノクラウンの3強は飛車角金だが、これらに一矢報いることのできるのは④ステファノス。
前走金鯱賞6着は休み明けで試運転の捨て駒だ。
本番はこの大阪杯で、飛車角金にズドンと直線だけの強襲で香車ステファノスを買ったものだけが成金となる。
「金」「玉」を取られた爆笑問題の田中裕二さんも夫人が妊娠した。皆がんばろう!
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◯中山牝馬S トーセンビクトリー5人気1着
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