退院後、追い抜かれてベンチを取られたり、階段の手すりに人が寄りかかったり、社会は甘くない。 老人くさいし、早く杖を卒業したいと思った。 でも、 人や車が道を譲ってくれた。 案外、体の不自由な人にやさしい社会になっているかも。 そして、杖を手離したくない自分がいることに気づいた。