フィギュアスケートに物申す「自信と不安の象徴」 ― 四大陸フィギュアを見て ― _20170219フェブラリーS
『四大陸フィギュアスケート選手権2017』の女子フリーをテレビ観戦した。
日本代表の三原舞依選手、優勝おめでとう!
エース宮原知子選手不在の中、その穴を埋めるどころか、優勝して新たなシンデレラ誕生は、おみごとでした。
ところで、私はフィギュアスケートを観戦するにあたって、いつも二つの点に注目している。
●ジャンプ時に着氷する軸足とは反対側の足
●3回転、4回転ジャンプをプログラム通り行わないこと
●ジャンプ時に着氷する軸足とは反対側の足
まず一つ目について。
言い換えると、着氷しないほうの足に注目している。
左足で着氷するなら右足だ。
この軸足と反対の足の何を注目しているのか?
それは足の高さ。
とくに女子選手に言えることだが、この足の高さが十分でない選手が多いことは嘆かわしい。フィギュアスケートの華であるジャンプの着氷時に足を高く上げて魅せずしていつ魅せるのか。
着氷時に両足が90度近く開いている選手は美しい。
今大会のなかで、美しいと思った選手は残念ながらいなかった。
あえて言うなら米国代表の3位長洲未来選手くらいなら合格点を与えられるか。
反対に上位選手でひどいのはカナダ代表ケイトリン・オズモンド選手。顔は美しいが着氷時の足は美しくない。残念だ。
たくさんの選手を見てみると、大きな特徴が見つかる。
それは概して背の高い選手ほど、軸足と反対の足が低い(角度が狭い)。
背の高く細身の選手は足の筋肉が不十分なのか足の高さが総じて低い。
ちなみにケイトリン・オズモンド選手の身長は165cm。三原舞依選手は154cm。
そのなかで164cmと長身の部類に入る長洲未来選手は合格点を与えられる。
しかし私は、足の筋肉が要因なのも少々あるとは思うが、じつは足の高さは「心」に起因するものだと思っている。
軸足と反対の足の高さは自信と不安の象徴。
着氷に失敗し、すっころんでしまうのは格好悪いし最悪だ。
だからこけそうになったら、すぐフォローできるように反対の足を氷に近いところに置く。
このような心理が働いているのではないか。
すぐフォローできればジャンプ失敗しても尻餅をつく最悪だけは避けることができる。
でも私は言いたい。
尻餅着いたっていいじゃない。反対の足を高く上げようよ。
フィギュアスケートは美しく魅せる競技だ。
おっかなびっくりジャンプしているようじゃ、まだまだだ。
ちなみに2014年ソチオリンピック団体戦金メダリストの立役者、ロシア代表ユリア・リプニツカヤ選手は足を高く上げない代表のような選手。
逆に私が最も美しいと思ったのは以前のロシア代表イリーナ・スルツカヤ選手。
荒川静香さんが金メダルを取った2006年トリノオリンピック時の最強のライバルだ。
現在でいえば、スルツカヤ選手ほどではないが韓国のパク・ソヨン選手は結構美しい。
●3回転、4回転ジャンプをプログラム通り行わないこと
さて、二つ目について。
一つ目の自信と不安の象徴に含まれることだが、よくクライマックスの3回転、4回転ジャンプのところをシングルになったりすることが散見される。
プログラム回避だ。
自信がなくなった、タイミングが合わなかったなど理由はあると思う。
しかし、アスリートとしてこれは失格だ。
どんな理由があれど、トライ、チャレンジしないのはアスリート失格だ。
スピードスケートのスタートのタイミングが合わなかったから滑らない、ってあまり見ない。
スキージャンプの選手が踏切のタイミングが合わないからやめた、ってできるだろうか?
サッカー選手がゴール前でタイミングが合わないからシュートしない、っていったら明日からピッチに立っていないだろう。いやベンチにも入れないだろう。
アスリートがトライ、チャレンジしないのは試合に出る資格がないに等しい。
こういう点で、他のスポーツよりフィギュアスケートは甘いような気がする。
練習してきたじゃないか。
練習を信じて、トライ、チャレンジしてみようよ。
コケたっていいじゃない。メンタルはアスリート合格だ。
さて、本日は今年最初のG1フェブラリーS。
美しい牝馬、②ホワイトフーガを狙う。
芦毛のホワイトが1枠(白)に入った。
男馬相手にあえてここへ挑んできた女馬。チャレンジするアスリートは美しい。
最後に、チャレンジしてはいけないのは東芝だけ。
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