スポーツニュースに要らないもの(コラム)
YouTubeがおもしろい。
登録者十何万人、再生回数百万回など大衆が見ている動画はあまりおもしろいとは思わない。早口、編集された画像、有名YouTuberの内容のパクリ、芸能人・・・
私が見るのは、たとえば走っている電車の先頭車両や運転席から、ただひたすら線路を映している動画。とてもいとおしい。
ずっと直線。急カーブ。周りの田畑。線路わきの軒下。
ただ、日常の線路を眺めていたい。
電車から見える美しい海、輪郭がきれいな山。そんな風景はいらない。
走っている電車である必要がない。
登録者の少ないYouTubeには動くエッセイになっているお宝がある。
これは、押しつけがましいテレビ、視聴率主義のテレビにはない。
テレビが衰退するのもわかる気がする。
テレビ局は焦っていると聞くが、スポーツニュースにはそんな焦りが見えてこない。
たとえば、どの局でも解説者は元プロ野球選手だ。
プロ野球の解説ならともかく、その人にサッカーやラグビーなどを解説させてしまう始末。
元ロッテの投手だった小宮山氏ならサッカーを語らせる資格はあると思うが、彼以外はまったく他のスポーツを勉強していないのがわかる。だからいつも最後には努力と根性で締めくくる。
これなら素人YouTuberのほうが目の付け所が鋭い解説をするものだ。
そもそもこの時期、ウインタースポーツ花盛りだ。
スキージャンプ、スピードスケート、フィギュアスケート、アイスホッケー、カーリング・・・
これらの放映時間は短く、結果のみだったりする。
しかしそれらを差し置いて、プロ野球キャンプの映像は延々と垂れ流す。ウインタースポーツW杯などの試合よりもシーズン前の体力づくりが何倍も重要なわけだ。
キャンプなんてまったく関心ないし、どうでもよい。プロは結果がすべて。
そんなもの垂れ流す時間があるのに、サッカーJ1の試合は1,2試合ピックアップするだけなのはあまりにも視聴者をバカにしている。
プロ野球のシーズン中でも、やめてほしいものがある。
ホームランを放った場面の映像はよい。
しかし、その選手がベンチに戻り、監督や他の選手とハイタッチし、最後にパフォーマンスをするところまでご丁寧に映像が垂れ流されているのはうんざりする。
こんなパフォーマンスを見せつける時間があったら、サッカーJ1の試合を1試合でも多く解説してほしいと願っているのは私だけだろうか。
その前に、素人YouTuberの各スポーツを解説するチャンネルが大賑わいになることだろう。
テレビ離れが進むわけだ。