ベルモントステークス(米GI)とダークホース ビッグレッドブレンド
今月からブログ「馬とワイン」を始めてみました。ブログ書きは楽しい。楽しいんですが、週に一本しかワインが紹介できないのは物足りなく感じるので、新しく不定期更新の「別冊 馬とワイン」も立ち上げてみました。こっちでは地方競馬と海外競馬で遊んでみたいと思いますが、基本的な内容は同じでございます。併せてお楽しみください。
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で、別冊第一回目はアメリカクラシック三冠レースのベルモントステークスを予想しますので、アメリカ競馬にちなんで、カリフォルニアのワインメーカーが作る、馬の顔が書かれたワインを買ってみました。その名もダークホース。
Dark Horse Big Red Blend
輸入元はサントリー。実売価格1500円くらいです。ダークホースとはもともと競馬の言葉で「穴馬、伏兵」を意味するそうですが、もう一般名詞ですよね。
コルクとキャップシールにも馬の顔、それもワイングラスの形の流星マーキング。
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さて、カリフォルニアのメーカーが作るワインです、とは言ったものの、このワインのラベルには「カリフォルニア」とも「アメリカ」とも書かれていません。まさかと思って調べてみて、これにはちょっとびっくりしました。これって外国産の原料をブレンドして作っているワインなんですね。
ワインというのはブドウを絞ったジュースだけを原料として作られるため、どんなブドウから作られたのか? という点が味や品質を決める最大のポイントになります。そしてブドウというのはほっとけば腐るものなので、収穫されたブドウは近くの醸造設備ですぐにワインへと醸され、出来上がったワインにはブドウが育った土地の名前がつけられます。フランスやイタリアのワインで、生産者の名前よりも、地名が大きく書かれているのはそのためです。
一方でこのワインはカリフォルニアの他、アルゼンチン、スペイン、チリの原料がブレンドされているそうです。品種はテンプラニーリョ、カベルネ、シラー、メルロ、マルベック、プティヴェルド。こうしたブドウの産地がはっきりしないワインは、ワインの世界では格が低いとされ、ラベルに生産地はもとより、ブドウの収穫年が書けないなどのいくつかの制約が課されます。
このようなワインを是とするか非とするかは意見の分かれるところかもしれませんが、1500円の価格帯(安物じゃない!)でこういうワインがアメリカで人気になって、日本にも入ってきた、ということは知っておいた方がいいですね。
香りはスモーキー、シナモン。黒いベリーの味わいとこまかなタンニン。みなさんのイメージ通り、初日は喉が渇くようなフルボディの、アメリカンな赤ワインです。二日目はかなり穏やかになって、アメリカンチェリーか桑の実を思わせる深い果実味と、スモーク、スパイシー感が良くまとまって、美味いブレンドが複雑なためか、様々なフレーバーが感じられて、むむ、これ悔しいけど美味いな。バーベキューには最高に合うね。
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さて、ワインも大事ですがもっと大事な問題はレースです、混戦です。アメリカGIケンタッキーダービーの勝ち馬オールウェイズドリーミング(Always Dreaming)が回避し、一番人気だったクラシックエンパイア(Classic Empire)も直前で出走取り消し。そんなわけで今のところ現在のオッズでは日本から出馬のエピカリス(鞍上はルメール)が一番人気になってしまいました。加えて日本で買える馬券は日本独自オッズになるので、エピカリスはさらに人気するでしょう。これは妙味に欠ける、あまり買いたくない。
そこで今回はダークホースで勝負してみたいと思います。2番人気、3番人気まで外して考えて、気になったのはその二頭の隣の馬。ただ隣にいるってだけで、有力馬に併せて好走してくれる馬っているんだよね。と思ったら、GIII制覇、GL3着なのに人気薄の馬を見つけました。8番のシニアインベストメント。今週はこのダークホースにかけてみます。複勝で。