神社の原型、磐座、神様が宿る空間。
先日訪れた宗像大社。
この宗像大社は、辺津宮、中津宮、沖津宮からなっています。
それぞれ辺津宮は市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)、中津宮は湍津姫神(たぎつひめのかみ)、沖津宮は田心姫神(たごりひめのかみ)をお祀りしています。
また、辺津宮は本土、中津宮は大島、沖津宮は沖ノ島にあり、それぞれ祀られている場所が分かれています。
沖津宮は、渡島禁止である沖ノ島にありますので、もちろん実際には行くことはできません。他の2つ、辺津宮と中津宮を訪れました。
辺津宮は、境内を回ると、一本一本が御神木級の木があり伊勢神宮の境内に似ています。最も印象的だったのは、高宮祭場。ここは社殿などは全くなく、土台に石が据えられて、周りを木々で囲われたほぼ何もない空間です。しかし、この空気感がとても気持ちがいい。風は空間を自由に走り、木々の間から太陽の光が差し込む。何もない空間だからこそ、そこに見えない何かを感じ取ることのできる場所のように感じます。
この風通しが良くて、周りに少し立派な木があり、太陽の光が差し込むところ。できれば近くに水が走っているような場所は、エネルギーの高い神社の特徴ですが、同時に、社殿が仮になかったとしても、そこには、空間や自然そのものから神気を感じる場所となっているように思います。
似ているように思うのは、長野県の諏訪大社上社前宮。ここも似たような条件があり、心地よい自然の空気とエネルギーが空間に充満し流れています。
現代のコンクリートで固められた大地の上でほとんど生活し、電子機器を肌身離さず持ち歩いて生活する私たちと比較すると、おそらく過去に生きていた人々はそうした自然の中でも特に気持ちのいい場所、心地よい空間を体で感じ取っていたと思います。そこは、磐座があったり、何か自分たち人間とは違う存在が、時折顔をみせる空間なのかもしれません。
有名な神社でなくとも、実は神社の境内の中にこうした空間がある場合があります。すべての神社に必ずあるというわけではないですが、近くの神社にこうした場所がないか、行ってみて肌でそのエネルギーを感知し、探してみると新しい自分だけのパワースポットが見つかるかもしれません。