ウマミ会議録

このブログでは、在仏大学教員・金川元信が、シェフ・松嶋啓介さんと研究者・米岡大輔さんとのウマミに関する定例会議(ウマミ会議)から学んだことについて、備忘録的にまとめて発信していきます。

ウマミ会議録

このブログでは、在仏大学教員・金川元信が、シェフ・松嶋啓介さんと研究者・米岡大輔さんとのウマミに関する定例会議(ウマミ会議)から学んだことについて、備忘録的にまとめて発信していきます。

最近の記事

旨味と咀嚼回数

旨味の効果は料理の美味しさを高めるだけではありません。今回は、旨味が食べる人の咀嚼回数を増やし、唾液の分泌を促すため、健康のためにも良いという考え方について議論していきます。これは松嶋啓介シェフの主張です。 食材に由来する深い旨味のある料理を食べている人は、味わうために何回もゆっくり咀嚼します。そのため唾液がより多く出て、消化を助けます。一方で、塩や調味料で表面的に味付けされた、旨味を持たない料理を食べる人は、味わうことをせずに素早く食べようとするので、良く噛みません。この

    • 調理時間を長くとることの大切さについて

      私は南フランスのニース近郊の大学院大学EURECOMで教員をしている金川元信と申します。今回新しくブログを開設したのは、私がニースでフランス料理店「Keisuke Matsushima」を営んでおられるシェフの松嶋啓介さん、日本の国立感染症研究所で働かれている米岡大輔さんと、食、健康、疫学や統計学に関して「ウマミ」をキーワードに定期的にミーティングさせていただいているためです。私自身は機械学習や統計学を専門としていているため、このミーティングでは私は松嶋さんと米岡さんから色々