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都市対抗野球、社会人野球、働く人にエールと活力を

はじめて都市対抗野球を観た。
東京ドームだった。

ドームに野球博物館があるのだが、そういえば行ったことなかったなということで足を運んだ。
すると、けっこうな人だかりができていたので何事かと思いウロウロしてみると、都市対抗野球が絶賛開催中。
ジャイアンツが日本シリーズで東京ドームを使えないというのは、この理由だったなと思い出しながら、どうせ暇だし、雨も降っているので、野球を観ることにした。
入場料は1000円。
こういうご時世なので、当日券も店頭販売はしておらずネットからの注文のみ。
ちょっと怪しげなデザインのページなので、そこでカード決済とか不安だったが、ちゃんとチケットは購入できた。

で、せっかくなので、普段行かないような1塁側のライト・ポール際の最前列を取ると、まわりには誰も人がおらず、東京ドームを貸し切りで観戦しているようなそわそわする気分を味わえた。

カードは、TDK(にかほ市)日本新薬(京都市)

にかほ市ってどこだよと思って調べると、秋田県らしい。
というかTDKってカセットテープのイメージがあるのだが、秋田の一都市に野球部を持てるような企業があることに失礼ながら驚いた。
でも、そもそも都市対抗というくらいだから、地方の会社のチームが出場しているのは当然で、だけど大都市だけじゃない地方に野球部が存続しているというだけで応援したくなってくるし、日本の地方も元気だなと勇気が湧いてくる。

とにかく、TDKは7年ぶりの出場で、対する日本新薬は7年連続の出場。
なんとなく、おもしろいめぐり合わせ。
帰ってきたTDKか、常連の日本新薬か。

まだ一回戦ということもあってか、スタンドは空席ばかりだが、7年ぶりの出場ということもあってかTDK側の応援席の方が多め。
偶然にも僕の席の1塁側はTDKのスタンドだったので(といってもポール際のような辺鄙な過疎エリアだが)、なんとなくTDKに肩入れして観戦することにした。

TDKの先発ピッチャーは、背番号16の鈴木投手。
細身ながらもグイグイ押すタイプのようで、急速は154キロも出てたし、観ていて気持ちのいいピッチャーだった。
その後、0行進のまま6回まで進むも、日本新薬の四番に2ラン本塁打を打たれ2失点。
TDK攻撃陣は見せ場はつくるも、あと一本が出ず1対2のロースコアの投手戦で敗れてしまった。

投手戦って一般的には退屈なものなのだが、プロ野球と違い、高校野球のようなテンポの速さと全力ぶりだったので、思った以上に楽しめた。
やっぱ全力っていいよね。
追い込まれたTDKの最後の攻撃、9回裏2アウトから2ベースが出たのだが、2塁ベース上でガッツポーズする選手の姿には無条件で心が熱くなってしまった。

ところでスタンドで応援している人というのは、会社の同僚なのだろうか。
にかほ市からこの平日に遠路はるばる応援にきているのだろうか。
関東の支社や支店など在籍の社員が多めなのだろうか。
観戦は有給なのだろうか、特別休暇的なものなのだろうか。
わけもわからず来ているような完全な子どももいる。
都市対抗のことって何も知らないなと実感。
ともかく、自分の会社の野球チームを応援するって、どういう気分なんだろうか。
とてもうらやましく感じる。
勝っても負けても、また明日からの仕事のエネルギーに変えられそうだ。
「俺は野球はできないけど、俺は俺で自分の仕事をやるしかないな」ってね。

高校野球(甲子園)、大学野球(六大学)は興味はあったのだが、もう少し社会人野球にも興味を持つべきかなと考えさせたれた。

で、調べてみると北信越枠としては、富山県高岡市の伏木海陸運送が今年の本大会に出場している(残念ながら26日にパナソニックに破れてしまった)。
予選をさかのぼって調べてみるが、石川県のチームはそもそも1チームしかエントリーしておらず、1次予選で敗退。
なんとなく寂しい。
北信越は長野、新潟、富山のチームが多く、あまり社会人野球は盛んな地域ではないようだ。

また、毎日新聞の特設ページで全試合配信中のようで、「球辞苑」のおなじみの金沢さんもデータ解析で参加されてて、投球の回転数とか打球の角度など、通常の野球中継ではない話もあって非常に良い。
決勝戦は12月3日18時からで、NHK BS1で放送予定。

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