訪れるべき場所に世界で3番目の山口市は本当に訪れるべきなのか実際に行って確かめてきた
はじめに
2024年の年明け早々に、日本の観光業界にビッグニュースが飛び込んできた。
ニューヨーク・タイムズ紙が「2024年に行くべき52カ所」に、なんと山口市が選ばれたのだ。
山口市を観光で訪れたことがある日本人は、実際そんなに多くないと思う。
俺もその一人だったのだが、観光業に身を置く者として、これを見逃すわけにはいかないと思い立ち、山口市に行ってみることにした。
約1週間滞在して、なぜ選ばれたのか、そしてこれからどうなるのかをしっかりリサーチしてきたのでここに記す。
ニューヨーク・タイムズ紙に山口市が選ばれた背景
まず、ニューヨーク・タイムズ紙が山口市を選んだのは、クレイグ・モド氏という観光系インフルエンサーの推薦があったからと言われている。
彼が山口市を推薦した理由は、インタビューで次の5つの観点から語られている。
①個人店が元気か(若者が経営しているかどうか)
②散歩に向いている街か
③歴史の響きがあるか
④自然との向き合い方、近くに自然があるか
⑤まだ海外の人たちに魅力を知られていないか
これら5つの観点で、山口市は高い基準を満たしていると彼は述べた。
そして彼は、特に感動したところとして、住民の優しさや暖かさを付け加えた。
それでは俺が実際に山口市を歩いて感じたことを、モド氏の5つの観点に沿って語る。
①個人店が元気か(若者が経営しているかどうか)
山口市の商店街を歩き回ってみたけど、正直驚いた。
本当に個人店が元気なのである。センスの良い若手経営者が運営しているおしゃれなカフェやユニークな雑貨店がたくさんある。例えば「COFFEEBOY 山口店」では、店員がとってもフレンドリーで、店内もすこぶる快適でおじさんにんまりハートウォーミングスマイルが発動してしまった。若干気持ち悪さを醸し出してしまい申し訳なく思う。
地方都市の商店街が元気かどうかの大きな要因として、郊外でイオンモールが本気出しているか否か、が挙げられる。その点山口市はまだイオンに牙を向けられておらず、週末の家族連れや若者のデートのスポットの座を商店街が守れていることが大きい。百貨店(山口井筒屋)も商店街の中で元気に営業しており、商店街を歩いていても悲壮感は見当たらず、歩いているだけで少し気分が上がる。
②散歩に向いている街か
次に、散歩に向いている街かどうか。これはバッチリ合致する。
山口市の街並みは、歴史的な建物と現代の建物が見事に調和していて、どこを歩いても絵になる。
特におすすめは、山口市中心部にある「一の坂川」沿いの散策。
春には桜が満開で、川沿いを歩きながらのんびりとお花見が楽しめるのもヒャッホイポイント高し。
あとは山口市の庭園を歩いていて思うのが、庭管理のレベルが高いということ。山口県庁も立ち寄ったが、庭の整備が行き届いていて素晴らしい。
各県の県庁や市役所もほぼ見て回っているが、トップレベルで美意識が高いと思う。日本の各地を巡っていて、庭が綺麗な地域は、住民のモラルが高く、歴史や文化へのリスペクトが高いと感じることが多い。数多くの総理大臣を輩出した教育レベルの高い山口もおそらくそのきらいがあると推測する。
③歴史の響きがあるか
前項の通り、歴史や文化を重んじる山口は神社仏閣のクオリティも高い。
例えば「瑠璃光寺五重塔」は、国宝に指定されているほどの文化財である。
と思ったら改修工事中だったわ~~~~~!ズコ~~~~~~!!!
来る前に見れるのが当たり前だと思って調べなかった俺が悪いけど、せっかく注目度が上がっている今改修工事中なんか~~~い!!!
タイミング~~~~!
工事完了は2026年3月予定らしい!!!!結構先だな!!!!!
タイミング~~~~~~!!!!
まぁ仕方ないので、みんなもう逆に行ってデッカイ声で突っ込もう!!!!
い~~~や、NYタイムズに掲載されたタイミングで見れないんか~~~~~~~~~い!
ここらで一笑い欲しいが為のハイテンションおちょけセクション終わり。
関係者の人ごめんね。工事お疲れ様です。
④自然との向き合い方、近くに自然があるか
もちろん山口の自然は素晴らしい!
が、ぶっちゃけた話、雄大な自然が存在しない場所は日本には東京くらいじゃないだろうか。日本はどこに行っても少し足を伸ばせば素晴らしい自然があり、そこには地元の人々の自然に対する尊敬の念がある。
ある特定の地域の観光を語る時にわざわざ自然の良さを持ち出すのは、もう日本においてはナンセンスなのではないかと思うのだが、あえて自然の良さを特筆するのであれば、市外で少しアクセスは悪いけど日本最大級のカルスト地形「秋吉台国定公園」やまた「秋芳洞」という鍾乳洞が挙げられるだろうか。
あとは山口県の観光の大目玉である「錦帯橋」は山口市からかなり遠い。
広島から行った方がアクセスが良いことを最後に付け加えてこの項は終わろうとおもう。
⑤まだ海外の人たちに魅力を知られていないか
そして最後に、まだ海外の人たちに魅力が知られていないかどうかだが、これも当てはまる。NYタイムズに掲載されたものの、まだまだそんなに街中にインバウンドのお客さんは溢れ返ってない。
観光地としての知名度は低いことが幸いして、その分混雑も少なく、ゆったりとした時間を過ごせる。
マウンティオが滞在していた期間中、地元の方々との交流を通じて感じたのは、その親しみやすさと温かさ。観光地特有の商業商業した雰囲気がなくて、地元の人たちが心からおもてなししてくれる。
ただし、人気の広島⇔福岡間を新幹線で移動する際に、途中下車で行ける古香る地方都市山口に目をつけるインバウンド観光客は間違いなく増えるので、近い紹介山口もそれなりに混む可能性はかなり高い。
グルメ体験:山口の味覚
山口を訪れるなら、特におすすめは「瓦そば」と「ばりそば」である。
瓦そばは熱した瓦の上に茶そばを乗せて、その上に牛肉や錦糸卵、海苔などをトッピングした料理。その独特のスタイルと味わいは山口の観光グルメの代表格と言える。
そもそも瓦そばは古来から食べられてきたものではなくて、1961年に旅館だったお店が、「何か川棚温泉に名物を」と考案したものである。
蕎麦を売りにする地域は数多くあれど、ここまで鮮烈なイノベーションを果たした例は他に見ない。
高熱の時に見る夢のような色彩の映えと、瓦を使うという体験としての付加価値の高さを組み合わせたこの発明は、天才的というしかない。
実際食べてみると熱々の瓦から立ち上る香ばしい香りと、食材のハーモニーが絶妙であった。
山口市のソウルフードとして外せない麺料理としては「ばりそば」も挙げられる。
ばりそばは、揚げた中華麺に野菜や海鮮をたっぷりと乗せて、特製のあんかけソースをかけた一品。
カリッとした食感と具材のバリエーションが楽しめて、一度食べたら病みつきになることうけあいである。
「春来軒」という老舗店で食べたばりそばは、特製ソースが絶品で、野菜もたっぷり取れて大満足。油は鶏の脂(チーユ)を使っているらしく、普通のかた焼きそばよりもめちゃくちゃコク深くて、見た目以上の美味しさが襲いかかってきて、ああ~~~~これはもう、優勝!!!!!
山口市の未来:観光地としての可能性
山口市が今後さらに観光地として発展するためには、いくつかのポイントがあると思われる。
プロモーション活動の強化
SNSやインフルエンサーを活用して、国内外の観光客に山口市の魅力を発信することが大切。また、観光情報を多言語で提供して、外国人観光客の利便性を向上させることも重要である。観光インフラの整備
観光客の増加に対応するために、宿泊施設や交通アクセスの整備を進めることが求められる。バスの路線が意外と観光地を経由してなかったりで、結構歩かないと行けないところが多い。タクシーは人不足であんまり走っていないのであまりアテにしない方が良い。地域資源の活用
地元の農産物や工芸品を活かした観光プログラムを企画して、他の観光地との差別化を図ることができる。また、地元の祭りやイベントを活用して、観光客との交流を深めることも効果的である。環境保護の推進
観光地としての魅力を維持するためには、自然環境の保護が不可欠。持続可能な観光地づくりを目指して、エコツーリズムの推進や環境に配慮した施設の導入を進めることが重要と思われる。
おわりに
モド氏が見抜いたこの街の魅力は本物で、実際に訪れてみてその素晴らしさを実感した。
個人店の活気、歴史と自然の調和、そして温かい人々との出会いは、観光地としての可能性を感じさせるものであった。これからの山口市の発展に期待して、また訪れる日を楽しみにしている。
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